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懐かしのマンガや絵物語・杉山さんの収集品10日から展示

2013.7.8(八潮市)
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 10日から八潮市立資料館で始まる、夏季企画展「少年マンガ雑誌でたどる戦後の子どもたち」は、市内大瀬の杉山文雄さん(64)の昭和20年から30年代のコレクション約160点をメーンに展示・解説される。
 団塊の世代でもある杉山さんは、都内墨田区に生まれ育ち、子どもの頃一番熱中した遊びがメンコだった、という。メンコの図柄の中でも黄金バットや少年王者など、当時の少年雑誌に掲載されていた絵物語のワンシーンを切り取ったものが一番好きだった。1975年ごろ、骨董市で見かけた、当時の遊んだメンコに心がときめいた。
 杉山さんは「このメンコの図柄の原本は、どの絵物語やマンガにあるのだろうか、そんな疑問が収集のきっかけになった」と振り返る。
 それからは、骨董市やデパートの古書市、古書店の目録を取り寄せたりして、昭和20年から30年代のマンガ雑誌、メンコを主に収集してきた。さらに手塚治作品をはじめとしたマンガ単行本、雑誌の付録、駄菓子屋で売っていた子どもの遊び道具まで収集は広がった。その数は、メンコだけで約1000点。マンガ、絵物語の雑誌や単行本は昭和20年代だけで約300冊にのぼる。1冊で給料の3倍以上つぎこんだものもあるとか。
 特にお気に入りの絵物語の作家は、今回資料館でも展示される、おもしろブック(集英社)冒険活劇文庫(明々社)、少年少女冒険王(秋田書店)といった雑誌に載った、「少年王者」「少年ケニヤ」の山川惣治、「火星王国」の小松崎茂、「黄金バット」の永松健夫、「砂漠の魔王」の福島鉄次。杉山さんは「この4人を抜きに絵物語は語れない。アメリカンコミックタッチのカラフルな絵柄の福島鉄次、メカニックものやSFものの小松崎茂、それぞれワクワクしたものばかり」といい、実際に作家たちの作品を独自に調査研究するうち、本人や遺族に会って直接、話を聞き作品作りや人柄にもふれてきた。
 企画展では、メンコの図柄に使われた原本の絵物語とメンコの実物を一緒に並べて展示する。このほか、杉山コレクションからは、当時の世相や庶民の生活がわかる、マンガとして、横山隆一「ニコニコフクちゃん」、上田としこ「フィチンさん」など、また戦後ストーリーマンガの原点ともなった、手塚治虫「来たるべき世界」「メトロポリス」などをはじめとした各作家のマンガ単行本も一堂に展示される。
 杉山さんは「貧しかったけど、子どもの心を満たし、夢や希望、冒険心を培ってくれた絵物語やマンガたち。戦後の子どもたちの生活の一端を知ってもらえればうれしい」と話している。

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