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県美術家協会賞を受賞・工芸の大上さん

2013.6.17(八潮市)
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 八潮市緑町の大上(おおうえ)博さん(72)は工芸部門で「乾漆輪花盛器」で県美術家協会賞を5回目の出品で初受賞。伝統的なデザインを現代風にアレンジし、「輪花(花びら)の曲線の造形に一番苦労した。使い勝手の良さや温かみのある感触に気を付けながら仕上げた作品なので、今回受賞できてうれしい」と喜んでいる。
 本業は、太鼓や剣道の防具などに漆を施す「塗師」で、国家技能検定一級漆器製造技能士、東京都伝統工芸士でもある。16歳で大阪から上京し、浅草の親戚のもとで修業。45年前に八潮市に越してきて独立した。漆塗りの注文は木だけでなくさまざまな素材が持ち込まれるが、職人としての意地があり、出来ないとは言えない。「どのような素材にでも漆が塗れる技術を磨きたい」とガラスの風鈴、コップ、オカリナ、ペットボトルのペン立てなどにチャレンジしてきたが、乾漆工芸もその延長で15年前から始めた。
 知り合いの工芸作家にアドバイスを受けながら、デザインからほぼ独学で取り組んだ。忙しい本業の合間を縫って作るため、出来るのは県展出品向けに1年に1個程度。
 大江さんは「職人の視点で常に新しいものにチャレンジしたい。会得した技術を若い世代に伝えていきたい」と抱負を語る。

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