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「八潮に残る海舟の墨跡」・八潮市立資料館で9日から30日まで

2013. 6.3(八潮市)
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 市内旧家で発見された資料をもとに、八潮市立資料館(南後谷763の50)で9日から30日まで、「勝海舟揮毫資料展|八潮に残る海舟の墨跡」が開催される。
 幕末の偉人、勝海舟の直筆とみられる4幅対の漢詩2点、掛け軸1点がこのほど、江戸期に旧南川崎村の名主をつとめた旧家で見つかった。海舟筆とされる資料は、市内の南川崎稲荷神社に祭礼などの際に掲げる「のぼり」は、海舟が揮毫したものと真偽がわからないまま伝承されてきたが、新発見資料と合わせて、市文化財保護課が調査した結果、「海舟日記」(勝部真長ほか編「勝海舟全集」頸草書房・1973年)に、明治10年代に南川崎村名主の佐藤乾信が海舟宅を訪問したことが確認され、これらの資料の真偽が裏付けられた。
 海舟との接点は、佐藤家と姻戚関係にある吉川の中村家(現在の吉川市八子新田)によるもので、土地の売買などで海舟と親交があった中村家から紹介されたと推測される。佐藤乾信の名は、「海舟日記」に明治12年から16にかけて5回登場する。そのうち、明治12年5月15日の日記に「八子新田中村倅、川崎村佐藤乾信」の記述があり、7月24日の日記には、「川崎村佐藤乾信、幟出来につき、見させ候事」と書かれ、市文化財保護課では「中村家の息子と海舟宅を5月に訪れ、のぼりの揮毫を依頼し、7月に出来上がり見せてもらったことが裏付けられる」という。なお、現在使われているのぼりは複製で、原本は現存していない。新たに、見つかった漢詩など3点は、海舟との交流の中で佐藤乾信が手に入れたものと推測されている。
 文化財保護課では「幕末・明治の偉人、勝海舟と八潮に接点、交流があったことを市民に知ってほしい。これを契機に埋もれている歴史の解明につながれば」という。
 資料展では、これらの資料や佐藤家の業績なども合わせて展示する。15、29日午前10時〜午後2時には展示解説も行われる。9日午後2時からは、藤田英昭氏(徳川林政史研究所研究員)による歴史講座「維新後の勝海舟」(定員80人、事前申し込みが必要)も資料館2階視聴覚講座室で開かれる。月曜休館。
 <問い合わせ>八潮市立資料館TEL997・6666。

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