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「お互いさま」で健康づくり・みんなの保健室陽だまり

2018.1.22(草加市)
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 学校の保健室のような場所が、地域にもあれば―医療従事者のそんな思いを実現し、住民の“健康サロン”となっている拠点が、草加市内に広がっている。看護師や助産師、保健師などの医療職有志による「みんなの保健室 陽だまり」(服部満生子代表)の活動だ。現在、市内4か所(喫茶店、薬局など)に定期的に開設し、脳トレや健康相に応じるほか、趣味の講座を設けるなど、住民の憩いの場にもなっている。目指すのは、“お互いさま”意識による地域の包括ケアシステムで、今後さらに市内に広げていきたいとしている。

 「陽だまり」の服部代表(72)は、看護師歴40年以上。草加市立病院や県立がんセンターに勤め、県立大学短期大学部では看護教員を務めた。東京都内の病院で、患者との交流や予防医療を軸とした「健康生活支援室」に携わった経験から、地元草加にも「ぜひ住民が気軽に立ち寄れる場所を」と考えた。市立病院時代の仲間に声をかけ、2015年8月、6人のメンバー(現在は10人)で「みんなの保健室をつくる会」を立ち上げた。自身の乳がんで落ち込んだ時、近所の人たちの親身なサポートで救われたことが後押しした。

 「防災行政無線からは毎日のように迷い人捜索の放送が流れ、高齢者はデイサービスに通っている。そんな中、身近な場所で『お互い様』という助け合いのコミュニティーで、心と体の健康支援、気軽に相談できる窓口をつくりたかった」と服部代表。

 会合場所だった東武スカイツリー線新田駅東口の喫茶店「ツネ」が活動場所として店を提供してくれ、16年4月、「陽だまり」第1号がスタート。活動資金として、同市ふるさとまちづくり応援基金の助成も受けた。

 現在は、喫茶店、薬局、貸しスペース、公共施設の4か所で毎月1、2回開設し、脳トレや健康講座、ワークショップ、趣味の講座など活動はバラエティーに富む。「陽だまり」に通う中で、認知症に気付いた夫婦、家にこもりがちの高齢者が外出するようになった例もあるという。受け身一方だった参加者が、積極的にイベントに協力するなど輪は広がっている。

 薬局内の「陽だまり」では、“脳若インストラクター”の辻元淳志さん(31)の指導でiPadを使った「楽しく笑う」ゲームなど独自プログラムを実践し、高齢者同士のコミュニティーができている。参加している荒川恵美子さん(76)は「みんなに会えるのが楽しいし、物忘れしなくなってよい刺激になります」と笑顔で話す。

 服部代表は「子育て中のお母さんたちが子連れで参加できる交流場所も作りたい」と意欲的で、「どこに相談したらよいか、わからない市民のため、病院や地域包括支援センター、行政などに支援をつなぐ“ワンストップ機能”にも力を入れ、活動場所をさらに広げていきたい」という。


 <みんなの保健室 陽だまり活動場所>▽「ツネ」(新田駅東口、毎月第4土曜日午後2時〜4時)=最新医療などをテーマにした健康講座など▽「フリースペースSole(ソレ)」(神明1、毎月第2土曜午前10時〜正午)=コミュニケーションなどのワークショップ▽ウエルシア薬局草加稲荷5丁目店内(第3月曜午前10時〜正午)=脳トレや交流会▽市民活動センター(谷塚町752、第2・4水曜午後1時〜3時)=健康体操や趣味の発表・学びの場。
 <問い合わせ>「みんなの保健室 陽だまり」の服部さんTEL080・6652・7017。
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