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シニアに春呼ぶ「健康ステップ」・田邉さんが考案、転倒防止にも

2017.1.1(草加市)
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 高齢者の日常生活を脅かすのは、突然の転倒のほか、認知機能や骨密度の低下。だれもが避けたい、これらの“3大障害”を予防するオリジナルの体操を草加市の健康運動指導士が考案した。名付けて「一本棒とバッテン棒体操」。新聞紙を折りたたんだ棒を使い、椅子に腰かけたり、立ちながらステップを踏む簡単なもの。大腰筋が強化され、3大障害予防に効果絶大というが、実証データ収集のため、昨年6月から、東京女子医大などの協力で、60、70歳代の約200人を対象に検証実験が行われている。結果が出るのは3月。新年の幕明けとともに、このユニークな体操に、あなたも取り組んでみてはいかが―(体操の図解は3面)。

 オリジナル体操を考案したのは同市高砂の健康運動指導士、田邉雅子さん(73)。市内の故郷施設で市民の健康づくりに尽力する田邉さんは、これまでタオルを使った血圧低下体操などをあみ出してきた。

 2年前、高齢者施設を訪れた際、運動用具を忘れ、障害者にもできないかと、広げた新聞紙を折りたたみ約4a幅の“棒”を2本使った体操を思いついた。この体操が好評だったため、改良を加えて誕生したのが、「一本棒とバッテン棒体操」。田邉さんは早速、自身が主宰する「草加健康体操の会」(市内11サークル)で取り入れた。

 改良版は、田邉さんが構成し、東京医科歯科大・整形外科の小谷野岳さんが監修した。内容は、@いすに腰かけ、肩や背中のストレッチA腰かけたまま、棒をバッテン(×)の形にし、4つのエリアを作り、両腕を振り、左右の足を各エリアに運びステップするB立って太ももを高く上げステップC2人1組が対面で手をつなぎ、一本の形に置いた棒を境に足を交差させ、不規則ステップ(詳細は3面の図解で)―というもの。「ビューティフルサンデー」などリズミカルな曲と共に約20分間の体操だ。

 インターネットの動画サイト「ユーチューブ」(『SKT24チャンネル』で検索)でも見ることができる。

 「ステップで大腰筋を強化し、順番を覚えることで認知機能の低下を防ぎ、足の上下運動で骨密度の維持や低下予防になります。毎日、楽しく20分間行うことが大切です」と田邉さんは強調する。

「笑顔で大きく手を振って!イチ、ニ、サンシ…」。

ある日の草加市新里文化センターホール。田邉さんのかけ声で、「草加健康体操の会」のメンバーの約20人の高齢者たちが汗を流す。相原順子さん(67)は「体が柔らかくなり、膝の痛みがなくなり、反射神経もよくなった」と言い、塚田冨美子さん(69)は「筋力強化につながり、転びにくくなった」と笑顔で“効果”を語る。

 この体操は、公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」(東京都港区)が公募した「健康運動指導研究助成」に採択された。先駆性、独自性、効果の波及が評価されたもので、田邉さんは草加市や東京女子医大の渡辺尚彦教授の協力を得て、同体操の会会員や一般市民の60、70歳代の約200人を対象に実証実験を続けている。

 定期的に体操するグループと、普段運動市内グループに分けて、体力、認知機能テスト、骨密度測定を行い、データを蓄積して比較検証する。結果は3月にも出る。 

 同市スポーツ振興課は「研究データを活用し、体操の普及指導員養成講座を開いて市民の健康事業を推進していきたい」としている。


 <草加健康体操の会>▽稲荷コミセン=月曜日午前9時30分から▽勤労福祉会館=水曜日午後1時▽瀬崎コミセン=木曜日午前9時30分▽新田西文化センター=月曜日午後1時30分▽草加小平成塾=第1・3金曜日午前10時▽高砂コミセン=第1・2・4水曜日午前9時30分▽原町コミセン=午前9時30分▽ふれあいの里=第2・4水曜日午後1時▽谷塚文化センター=第1・3土曜日午後1時▽新里文化センター=木曜日午後1時▽氷川コミセン=第1・2金曜午後1時30分、第3・4土曜日午前9時30分。  ※随時見学自由、体験もOK、直接会場まで。  <問い合わせ>田邉さんTEL090・7251・9498、または清水さんTEL090・4827・2368。
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