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アジアの感染症防げ・獨協大生が蚊撃退バッグ開発

2016.6.20(草加市)
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 蚊による感染症に悩むアジアの人たちに―と、草加市の獨協大の学生たちが、防虫効果のある「虫よけトートバッグ」を作製した。素材にユネスコ文化遺産に登録された和紙”細川紙”を使用したアイデア商品だ。アジアの貧困問題を学ぶ学生たちは、昨年のインドネシアの現地調査で、デング熱やジカ熱に苦しむ実態を目の当たりにした。「自分たちに何ができるか」と自問して、防虫バッグ開発となった。当面、インターネットで試験販売し、将来はインドネシアはじめ、感染症に悩む諸外国での販売を視野に入れている。このアイデア商品、現地でどう受け止められるだろうか。


 「虫よけトートバッグ」を開発したのは、同大経済学部の高安健一教授(国際関係論)のゼミの4年生6人。アジアの貧困や経済発展を阻む要因に、「蚊による感染症」があることに注目し、昨年夏、インドネシア・ジャカルタのインドネシア大学を訪問し、市場やショッピングモールを回って現地調査した。  感染症に苦しむ実態を自分の目で確認した学生たちの帰国後の課題が「学生の自分に何ができるか」。

 議論の中で、”虫よけ効果”のある日用品の開発を―との考えが固まり、「蚊を寄せ付けない肌身離さない物」として、「ポーチ」「衣類」などの候補があがり、最終的に学生たちはトートバッグを選んだ。  細川紙は、防臭や防腐効果が期待でき、2013年4月にユネスコの無形文化遺産に登録され、「日本ブランド」としてもアジアでの信頼度が高いため選んだ。当初は、これにハッカ油を塗ろうとしたが、揮発してしまった。

防虫加工技術を探し求めた学生たちは、「 (株)インセクトシールドジャパン」(東京都練馬区)から、”ペルメトリン(天然除虫菊の成分を人工的に複製したもの)加工”と呼ばれる、防虫効果のある布を提供してもらうことができた。

また、和紙と布の縫製を大阪府門真市の「北次株式会社」に依頼することができた。  「細川紙技術者協会」の鷹野禎三会長が、自らが漉いて約70枚を提供してくれた。

 こうして約50個を試作した。開発チームリーダーの阿部悠介さん(22)(経済学科4年)は「自分たちのプロジェクトが形になったのは、様々な人の協力が一番大きい。途上国の問題解決の糸口になれば」と期待を込める。高岡教授は「今までにないカテゴリーなので、実際に手に取って見てもらいたい」と話している。
当面は国内向けに試験販売するが、10月に外務省などが主催する「グローバルフェスタJAPAN2016」に出展し、輸出メーカーやバイヤーなどに、本格生産の商談を持ちかける予定で、感染症の多い諸外国での販売を視野に入れている。開発に当たって、薬事法や販売戦略の問題などクリアすべき課題に直面して、学生たちにとって「大きな収穫になった」という。

なお、他の開発メンバーは、経済学科4年の原島沙英さん(21)、経営学科4年の片岡愛里さん(22)、国際環境経済学科4年の小平マリアさん(21)、同丸尾耀平さん(21)、同木内加奈子さん(22)の5人。


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