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「集いの家」ふらここ・趣味の講座も

2016.1.4(草加市)
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 新しい年が来た。また一つ年を重ねる、そんな思いに沈むより、この今の命を輝かせたい。厳しく冷たい風が吹きつのっていても、心を通じる人たちが、手をつなぎ合い、共に歩けば、必ず春はやって来る――。超高齢化社会が声高に言われて久しい。つましい年金生活に追い打ちをかける老老介護、ぐちを言い合う伴侶も友もいない孤独…「だれもが行く道」の前途は、安泰どころではない。それでも、お年寄りたちを励まし、慰め、時には共に涙する人たちが、地域にはいる。与えるのではない。助けるのでもない。わがこととして、同じ立場でほんのちょっとだけ、手を差し伸べているだけ。春風のような笑顔を連れてくる、“ご近所のおせっかい”を紹介しよう。


 「どう、これを見て、なかなか上手でしょう」「細かいので、ちょっと難しいねえ」。女性たちのにぎやかな笑い声。

草加市両新田西町の平屋建ての民家の一室。テーブルを囲み、吊るし飾りや、新年の干支の小物作りに励むのは、山口米子さん(75)ら地域の60〜80歳代の女性たち。月1回、この民家、「ふらここ」に集まる。


 介護支援専門員や子育て支援のNPO法人理事の経験のある山口さんが、「高齢者や子育て世代が孤立しないためのコミュニティー施設があれば」と、自宅近くの他界した義母宅をリフォームして開放したのは7年前。「気軽にふらっと、ここに寄れる場」というわけで、「ふらここ」。

会員制で現在の会員は22人。年会費(1200円)と草加市や市社会福祉化協議会からの助成金やバザーの売り上げでまかなっている。

  月1回、会員同士が講師となった「高齢者かがやき講座」で小物作りはじめ書道、茶道などを楽しんでいる。

 「地域でつながっているので、すごく安心」とひとり暮らし会員。別の女性も「病気がちだったけれど、ここに来ることで楽しみが増え、元気になったよ」。

 「母は編み物が大好きで帽子や小物を作って、地域の人たちにプレゼントし、ご近所のおつき合いを大事にしていました」と山口さん。その義母のご近所の仲間への思いが、「ふらここ」にしっかりと受け継がれている。

  ご近所交流は高齢者だけではない。会員たちは近くの保育園や中学校に出向き、絵本の読み聞かせや調理や裁縫実習などのサポートも積極的に行っている。
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