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綾瀬川に「和舟」定期運航目指す・川面からの「松原」を

2015.7.14(草加市)
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 「綾瀬川に和舟を浮かべて国名勝の『草加松原』の魅力を高めて、観光客を呼び込もう」。まちづくり市民団体「『今様・草加宿』市民推進会議(山川仁会長)と「なかね和舟(わふね)の会」(田川清会長)が、市民らから協賛金を募り建造していた、最大25人が乗れる観光用の和舟がこのほど完成し、12日に関係者や来賓が出席し「和舟進水式」が綾瀬川左岸広場のラグーンで行われた。3年前から、観光和舟の定期運航をめざして手漕ぎ舟の練習会を月に一度実施してきた、「なかね和舟の会」では、「11月3日の草加ふささら祭り会場での試験運行を皮切りに、イベントの際などで随時運行していきたい」という。

 観光和舟は、「今様・草加宿」市民推進会議の岡野喜一郎・前会長(故人)が「川面から松並木を鑑賞できる観光地に」と3年前に発案し、「綾瀬川に舟を浮かべる研究委員会」を発足したのが始まり。綾瀬川沿いの町会である、中根町会や地域コミュニティ団体の中根前進会が趣旨に賛同して有志を募り、市内旧家から数人が乗れる和舟を譲り受けて同和舟の会が発足した。
 綾瀬川は水深4bと深く、棹での舟の運行ができないため、櫓漕ぎの練習が必要となり、江東区横十軒川親水公園で和舟の定期運航をする、「和船友の会」の指導を受け、現在約36人の会員が毎月第2日曜日に練習を重ねている。
 小さい舟で櫓漕ぎの練習を重ねるうち、同和舟の会では、「もう少し大きい和舟を新しく作りたい」と出資し、同市民会議が協賛金を募り新しく作ることにした。昨年8月に、田川さんが知人の大工、中村智さん(72)(八幡町)に建造を依頼したところ快諾、田川さん宅の仮小屋で、約8か月かけて一人で制作した。中村さんは「友人などから参考になる舟の図面を譲り受け、博物館に展示してある昔の舟を参考に舳先の曲線などに気を付けながら制作した」という。
 この日の進水式は、中根町会「松並太鼓」でオープニング、和舟の制作経過説明や、ボランティアで制作した中村さんへの感謝状贈呈などの式典のあと、安全祈願の祈祷に続き、今様・草加宿市民推進会議の山川会長、なかね和舟の会・田川会長はじめ、田中和明・草加市長、浅井昌志・市議会議長らの手でテープカットされ、多くの人が見守る中、国土交通省が整備した船着き場から舟を綾瀬川に引き入れると、大きな拍手が送られた。希望者を乗せて遊覧も行われた。
 完成した舟は、全長約10b、重さ約1d、幅約2bの大きさで、ヒノキ、スギ、サクラ、カシの木で作られ、船底は強化繊維プラスチックで補強した。大きな櫓が2つあり、2人で操船する。草加松原に架かる橋にちなみ、「百代」の名が付けられた。
 綾瀬川は満潮時と干潮時で流れが変わるなど手漕ぎ舟での課題もあるが、今後、市や関係機関との協議を重ね観光和舟として定期運航を目指していく。
 同和舟の会・田川会長(76)は「さらに練習を重ねて、早い時期に観光客を乗せて国指定名勝の草加松原の四季の風景を楽しんでもらえるようにしたい」という。同推進会議・山川会長(74)は「どのように運行していくかは具体的にまだ決まっていないが、早い時期に観光用の運航が実現できれば。草加の観光の目玉になればうれしい」と期待を込めている。
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