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「奥の細道ルート」で聖火リレーを・田中市長が「サミット」で提案

2015.6.22(草加市)
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「東日本大震災の被災地も含む、奥の細道のルートで東京五輪の聖火リレーを。観光や震災復興を世界に発信しよう|」。江戸期の俳人、松尾芭蕉ゆかりの自治体などで構成する「奥の細道サミット」が、5月23日に栃木県鹿沼市で開いたサミットで、「奥の細道」のルートを、2020年東京五輪の聖火リレーコースに誘致することを決めた。奥の細道の風景地のひとつとして国の名勝となっている、草加市の田中和明市長が提案し、全員一致で承認されたもので、近く、実現に向けてサミット参加自治体の首長が連名で、公益財団法人東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(森喜朗会長)に要望書を提出する。

 「奥の細道サミット」は、1988年10月、岐阜県大垣市の発案で、奥の細道ゆかりの自治体の首長が年1回程度集い、奥の細道をキーワードにした観光PRや街づくりを発信している。現在、32自治体と6団体で構成され、各地域持ち回りでサミットが開かれている。昨年、「おくのほそ道の風景地」として、「草加松原」や「ガンマンガ淵」(栃木県日光市)、「武隈の松」(宮城県岩沼市)などが国の名勝に指定された。
 市では、5年後の東京五輪で「草加松原」はじめ、草加の魅力を内外にPRするため、各国選手団の事前キャンプの誘致などを検討する中、注目度の高い「五輪聖火リレー」に着目した。51年前の東京五輪では、当時の浦和、大宮など旧中仙道を聖火リレーしたこともヒントになった。
 田中市長は「聖火リレーは衛星中継などで、世界に発信する大きなチャンス。奥の細道のルートには、東日本大震災の被災地でもある、岩手県平泉町、宮城県松島町、同岩沼市なども通ることから、国指定名勝となった奥の細道の風景地の観光だけでなく、震災復興に対する日本の取り組みを世界にアピールできる絶好の機会」と、3月に荒川区で行われたサミットで提案し参加各首長の賛同が得られ、今回の鹿沼市でのサミットで議案として提出、可決した。
 元自民党衆議院議員でもある、サミット参加自治体の西川太一郎・荒川区長を通じて、森喜朗・五輪組織委員会会長に打診したところ、「面白いね」と趣旨に賛同し、地元の石川県小松市もゆかりの地であることから、大きな手応えがあったという。
 草加市が提案した「聖火リレー」のコースは、奥の細道の終着地点である岐阜県大垣市もしくは、芭蕉生誕地の三重県伊賀市をスタートに、日本海側から太平洋側へと移動し、東北の被災地を通り、栃木県日光市を経て、旧日光街道(国道4号線や県道足立越谷線)、江東区の深川を経て、新国立競技場がゴールを想定している。総延長は14都県を通る約2400`になる。
 埼玉県内は、栗橋、幸手、杉戸、春日部、越谷と旧日光街道の宿場があった自治体を通るため、田中市長は「各首長やスポーツ団体など多くの人や団体に協力を仰ぎ、みんなで誘致活動を盛り上げていきたい」という。
 「草加松原」は、約1・5`にわたりクロマツが立ち並び江戸時代から千本松原とも呼ばれた名所で、昭和40年代には排ガスや車両の振動などの影響でマツは激減したが、市民運動などにより復活し、現在、補植して武蔵の国にちなみ634本になっている。遊歩道化され、市民ロードレース大会のコースなど市民憩いの場にもなっている。
 田中市長は「聖火リレーのコースとして決定すれば、子どもたちに、大きな夢が与えられる。未来の五輪選手を夢見る小中学生に聖火ランナーとして走ってほしい」と期待する。
 市では現在、草加松原の観光に力を入れるため、お休み処の設置や舟による綾瀬川遊覧などを市民団体と協働で計画中だ。

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