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「せんべい句集」を発刊・草加市俳句連盟

2013.2.4(草加市)
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 今年5月に創立25周年を迎える草加市俳句連盟(大塚昇会長)はこのほど、記念句集として、草加を代表する地場産業でもある「せんべい」をテーマに市民から公募した句や埼玉県内外の著名な俳人の寄稿句などで構成した「せんべい俳句集」(樋口素秋編・著)を刊行した。「せんべい」だけに絞った句集の刊行は初めて。
 草加は俳聖松尾芭蕉の「奥の細道」ゆかりの地で、明治の俳人、正岡子規、高浜虚子、水原秋桜子らも草加を訪れて句を残している。草加松原遊歩道には市民の浄財で句碑も建立されるなど俳句熱は盛んだ。草加せんべいを詠んだ句では、「馬酔木(あせび)」を創刊した水原秋桜子は、勤務していた春日部市の医院への道すがら「草紅葉草加煎餅を干しにけり」の名句を詠んでいる。
 今回刊行された句集は、口絵には「名物御せんべい」の文字が入った袋を持つ美人を描いた喜多川歌麿の浮世絵を掲載。巻頭句集には、正岡子規、角川源義ら4人の著名俳人のせんべい句を掲載した。「諸家近詠」の項目には、編者の樋口さんの人脈で特別に依頼した37人の俳人の寄稿句を掲載。現代俳句協会会長・文化功労者の金子兜太さんは「榠?(かりん)咲く草加煎餅かりんと食ぶ」、水原秋桜子の孫で「馬酔木」主宰の徳田千鶴子さんは「サクと割る草加煎餅豊の秋」、俳人協会名誉会長で「橘」主宰の松本旭さんは「草加煎餅弟子より届き麗らかに」を寄稿した。
 また、公募で集まった全国の俳人や草加俳句連盟会員ら40人の句や各地の俳句大会で入選した、「せんべい」を詠んだ54人の句を集めて掲載した。巻末は、24年度炎天寺一茶まつり全国小中学生俳句大会で応募24万句の中から入賞した、新田小2年のたなかりおんさんの「たべたかな まつおばしょうも おせんべい」の句をはじめ小学生の句が約30句掲載されている。
 編者の草加市俳句連盟顧問・埼玉県俳句連盟参与の樋口さん(77)は「草加せんべいの名を全国発信したいという思いもあり、連盟の記念事業として発刊しました。全国の俳句仲間がせんべい句を寄せてくれた。『草加せんべい』の7文字を入れたものもあり、とてもありがたい。100年、200年後の後世に残せる句集ができた」という。あえて句集には劣化しにくい和紙をほぼ全編に使い、和綴じで作成した。限定300部発行。国立国会図書館、県立図書館、草加市立中央図書館、俳句文学館、さいたま文学館などに寄贈した。1部1000円(送料290円)で頒布。
 〈問い合わせ〉樋口素秋さんTEL931・5983。

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