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歴史建造物のミニチュア作る・山腰稔さん

2013.1.7(草加市)
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 「みなさんに楽しんでもらえることが何よりもうれしい」。草加市西町の山腰稔さん(76)が、生きがいづくりに取り組んでいるのが、6年ほど前から作り始めた歴史的建造物のミニチュアづくりだ。2年前の草加市美術展・工芸の部に、飛騨高山市出身の思い入れから「合掌造りの家」を作り、初出品し初入選。昨年は「浅草雷門」を出品し入選した。
 きっかけは、伊豆・松崎温泉に旅行に行ったときに、ミニュチア工芸作家が作ったミニサイズの刃物や大工道具を見て感動。約42年、額縁づくり職人として働いてきた器用さもあってか、「自分にも作れるのではないか」と思い立った。ホームセンターで竹ひごや木材を購入し、使うのこぎりやカンナなどの道具類も独自に作った。もともと機械いじりが好きなので、ミニチュアづくり用の電動のこぎりも市販の機械を一部改良して作った。最初に若いころに大工の見習いをしていたことを思い出し、さまざまな彫刻が施され工芸美術品ともいえる「墨壺」のミニチュアをインターネットホームページで画像を探し、10点ほど作った。ネットオークションや知り合いの道具店で完売したという。
 歴史的建造物は、秩父市で五重塔を作っている人を紹介した新聞記事を見て、真似して始めた。初めて作った五重塔は9か月かかったが、水車小屋、金閣寺、犬山城、札幌時計台など次々と制作、ひとつ作るのに平均で約3か月から5か月。「作るものは、旅行などで一度は見学しているものばかり。ホームページに掲載されている写真を参考に作ることが多いが、浅草雷門のように東京都内など近くであれば、自分で360度建物の写真を細部にわたり撮影して参考に作ります」という。
 大きさは、スペースを取らないように、奥行き・幅・高さがいずれも20〜30a程度。昨年の草加市美術展出品の「浅草雷門」は幅22a、高さ16a、奥行き18a。屋根はバルサ材を曲げて反りを出し、竹ひごで瓦屋根を表現。コルクを丸く削りだして提灯にした。風神・雷神の人形がうまくいかず、何度も作り直した。水彩絵の具や朱色の墨汁で色付けし、クリアラッカーを塗り完成させた、5か月かけた労作だ。
 「よく、市販の工作キットやプラモデルを作ったものではないかと、誤解されますが、小さいパーツから手作りしているので手間がかかっています。見てくれた人が驚いてくれるのが楽しくて、作っているときは夢中です」という。
 いつか、個展も開ければ、とも思う。作りたいものはいろいろとあるが、「技術がまだまだ。今話題の東京駅をいつかは作ってみたい」と制作意欲は盛んだ。

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