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全国初の「ドナルド・キーン賞」誕生・奥の細道文学賞に創設

2012.10.16(草加市)
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 草加市は、奥の細道や日本の旅の紀行文、随筆を対象にした「第7回奥の細道文学賞」の作品を5年ぶりに公募するのと合わせて、今回から同賞選考委員も務めた日本文学研究者・ドナルド・キーン氏(90)(東京都北区在住)の業績を讃え、奥の細道や芭蕉、そのほかの近世の代表的な俳人・作品の論評を対象とした「ドナルド・キーン賞」を創設した。同氏の名称を使用した賞は全国で草加市が初。
 草加市は俳聖・松尾芭蕉の奥の細道の一文に「其の日やうやう草加とう宿にたどり着きにけり」と東北への旅立ちのようすを記した、ゆかりのまちとして、まちおこし事業として、関連自治体との奥の細道サミットや国際シンポジウムなどの事業を展開してきた。そのひとつとして、市制35周年記念事業として、「奥の細道文学賞」を20年前に創設した。
 ドナルド・キーン氏は、1922年、米ニューヨーク生まれ。コロンビア大学名誉教授などのかたわら、日本文学の研究、日本文化の海外への紹介・解説に貢献し、1962年菊池寛賞を受賞、85年には日本文学大賞、93年、勲二等旭重光章、2008年文化勲章などに輝いた。「文楽」「日本文学の歴史」「正岡子規」「渡部華山」などの識見豊かな研究・評論などを多数発表。海外における日本文学・文化研究の先導者として高い評価を受けている。昨年3月の東日本大震災を契機にコロンビア大学を退職し日本永住を決意し今年3月、日本国籍を取得した。日本名はキーン ドナルド、雅号として漢字で鬼怒鳴門を使っている。草加市では、奥の細道国際シンポジウム(1988)開催に尽力、奥の細道文学賞の選考委員を第1回から6回まで務めた。
 キーン氏は賞の創設にあたり「芭蕉や奥の細道にゆかりのある草加市が賞を創設してくださったことに深い敬意と感謝の気持ちを持ちました。この賞が奥の細道文学賞とともに末永く日本文学や日本文化に寄与することを願っています」とコメントを寄せている。
 第7回奥の細道文学賞(草加市主催、総務省、文化庁、埼玉県後援)は、正賞とドナルド・キーン賞各1編を選考し、賞状及び芭蕉翁像、賞金100万円が贈られる。選考は、国文学者・堀切実、俳人・長谷川櫂、俳人・エッセイストの黒田杏子の3氏の選考委員が行う。
 応募要領は別掲の通り。


 <第7回奥の細道文学賞、ドナルド・キーン賞応募要領>応募対象=奥の細道文学賞は、奥の細道の旅や広く日本の旅を対象とした紀行文・随筆。ドナルド・キーン賞は奥の細道や芭蕉、そのほか近世の代表的俳人・作品の評論・論文。いずれも未発表の創作及び今年9月から来年3月1日までに刊行または発表される作品。ほかの文学賞に応募した作品は不可▽応募要領=A4判の400字詰め原稿用紙35枚前後に日本語で書かれた作品。別紙に題名と氏名(ふりがな)、生年月日、年齢、職業、住所、電話番号、簡単な経歴及び未発表・既発表(発表時期、掲載出版物・出版社名)の別、エントリーする賞(奥の細道文学賞、ドナルド・キーン賞のいずれか)を名記。電子データは不可▽締め切り=2013年1月10日(消印有効)▽選考結果発表=来年10月ごろ、応募者全員に通知、表彰式は13年度中に開催予定▽応募先=〒340・8550 草加市高砂1丁目1番1号 草加市自治文化部文化観光課 「奥の細道文学賞係」
 <問い合わせ>草加市文化観光課TL922・2968。ファックス922・3406
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