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関東大震災の調査研究を本に・横山さん、被害記録や証言収録

2012.5.21(草加市)
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 草加市小山町の会社員で、草加ペンクラブ会員の横山正明さん(65)がこのほど、地域防災に役立てばと過去の大震災を調査、研究した「草加・越谷と関東大震災」を自費出版した。
 横山さんは、神奈川県小田原市出身で、これまで小田原地方の地震防災につて勉強してきた成果を発表や講演などで紹介してきた。昨年3月の東日本大震災は、千葉県柏市の勤務先で遭遇し「帰宅難民」を経験したことを契機に、首都直下型地震の発生が心配される今、「年月がたつと風化していく当時の記録など貴重な資料を後世に残していくためと、過去の被害状況を知ることで地域の地震防災について考えていくヒントを見いだしもらえれば」と歴史資料や当時の新聞記事などをもとに執筆した。
 関東大震災では、草加市域では、草加町や新田村など6町村で全壊・半壊が653戸、死者32人で新田地区西部が特にひどかった。越谷市域では、越谷町・大沢町など11町村で全壊・半壊・大破が889戸、死者60人が記録、南西部の草加寄りの出羽地区で家屋の全・半壊がひどかった。巻末には、各地区の家屋被害の状況も地図入りで掲載した。現在の震度にあてはめると震度7に相当した、という。「ドキュメント・関東大震災」では過去の資料から、地震発生時の様子や体験を証言した記録・写真などを掲載、その生々しさが伝わる。
 「越谷・草加の地形」の項では、軟弱地盤や液状化についてふれ、草加は一番標高が高い所で海抜1・64b、越谷市は5、6bのため川底はほとんどゼロb級で、草加付近は、削られた谷底地形や埋没谷といった地盤のやわらかい危険な場所が多いが、こうした場所でも家屋の被害状況には差があった。横山さんは「軟弱地盤に立っている家屋でも、先祖からの言い伝えなどで、それぞれの工夫で全壊を免れたところもあった。工夫次第で家屋の倒壊の危険度を減らせることを、知ってほしい」と協調する。越谷・桜井地区の関東大震災被害状況調査資料から、横山さんは独自に住宅地図から割り出し、現在も約3分の2の世帯が現存することもわかった。こうしたデータも、町会などの防災訓練などに役立ててほしいので、提供もしたいという。
 同書は、初版500部を出版。希望者に1部980円(送料込み)で頒布する。希望者は、横山さんまでFAX944・7077または携帯080・5461・6943。

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