ニュース

上野さんが講演・「不惑のフェミニズム」

2011.12.5(草加市)
ニュース写真
 草加市立中央公民館で11月23日、NPO法人ウイメンズ・アクション・ネットワーク理事長で、女性学、ジェンダー研究のパイオニアとして知られている上野千鶴子さんによる「不惑のフェミニズム〜弱いものが弱いままで生きられる社会づくりに向けて〜」と題した講演会が行われた。主催は草加市と特定非営利活動法人みんなのまち草の根ネットの会。
 この催しは、男女が互いに尊重し合い、共に持っている力を発揮し、生き生きと暮らせる社会を目指し、同市が毎年開催している「男女共同参画フォーラム」。今回は、法務省の地域人権啓発活動活性化事業の一つともなっている。
 上野さんは、1970年のウーマン・リブ運動を萌芽とするフェミニズムの歴史を語るとともに、フェミニズムは女性解放の思想と行動であり、女性学とはリンカーンの言葉を借り「女の女による女のための学問研究」という。この女性学は、これまで男性が関心を持たず、しかも価値がないものとみなしてきた家事、出産、育児、生理などの女性の日常生活における疑問点や問題点を女性の目と言葉で語る。この、私のことは私が一番知っているから私に聞いて、は当事者研究へとなり、女性だけではなく障害者、がん患者、高齢者といった当事者(=弱者)にも目が向けられていく。
 上野さんは、「フェミニズムは強い女の自己主張ではなく、弱者で何が悪いのか、弱いから繋がり支え合う社会を作り上げよう、と進めてきている」と結んだ。
 また第2部として上野さんと、外国人の支援をしているNPO法人リビング・イン・ジャパンの簗瀬裕美子代表、学童保育を運営しているNPO法人草加・元気っ子クラブ小池奈津夫代表、草加市食生活改善推進員協議会岡田紀子代表が、それぞれの活動や問題点を意見交換した。上野さんは「皆さん活動していて楽しいでしょう。楽しいから続けられる」と語りかける。さらに「こうしたお金に換えることができない活動も楽しいものだということを若者に伝え、次につなげてほしい」と後継者の育成をお願いした。
 講演会に訪れた同市住吉の嶋根重雄さん(67)は「上野さんと考え方が同じなのですんなりと話が入った。できればこうした大切な話は録音を認めてくれれば、もっと多くの人に広げられるのだが・・・」と話した。

>戻る