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手焼きせんべいで被災地復興を・草加せんべい協が陸前高田で技術提供

2011.9.13(草加市)
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 草加せんべい振興協議会(沼口孝次会長)が8月20日〜28日、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の復興支援として、「陸前高田手焼きせんべい」づくりを提案、地元の和菓子店にせんべい手焼きの技術提供を行った。27、28日に同市で開催された復興まちづくりイベントに出店販売。来場者の注目を集め、用意した約6000枚の手焼きせんべいが、ほぼ完売する人気だったという。
 同協議会副会長の鈴木康弘さん(42)が、友人を通じて陸前高田市出身の事業者と交流する中で、「せんべい製造で被災地の雇用ができないか」と相談を受けたことがきっかけ。同協議会では、津波で店がなくなった和菓子店「御菓子司 木村屋」(木村昌之代表)の再建を通じ、新たな雇用創出を図り、新たな名物になればと「陸前高田手焼きせんべい」づくりを提案し全面支援を約束。会員などが所有する、焼き台4台を10月まで無償貸与、押し瓦、刷毛などの備品の無償提供を決めた。せんべい生地づくりは、熟練の技術を要し時間がかかることから、当面は同協議会の事業者から供給することになった。
 21日から鈴木さんはじめ協議会の職人のべ12人が現地に赴き、新規雇用者含め50〜70歳台の12人に手焼きの技を伝授した。たれに使うしょうゆは、同じく被災した「幻のお醤油」として知られる醤油工場が、津波で埋もれた瓶詰め醤油を掘り起こして数十本提供してくれた。鈴木さんは「手焼き作業は暑さが心配だったが、雇用された人たちは、震災前までは天ぷらを揚げる仕事をしていたので苦にならないようすだった。むしろ働けることに喜びを感じてもらえたので、教える側としてもうれしい」と感じた。鈴木さんは、看板代わりに直径40aサイズのせんべいを文字入りで12枚、現地で焼き上げ提供した。
 復興イベントでは、しょうゆ、ごま、のりの3種類を1枚100円で販売、手ごたえを感じたという。今後は、同店では、道の駅や百貨店での実演販売など販売ルートの確保をめざす。
 同協議会では今後も継続して、手焼きの技術指導はじめ、製品管理など随時支援。今月末にも現地に職人を派遣する予定。鈴木さんは「いずれは岩手の米を生地にして、手焼きして地元の名物に育ってほしい。いつか、草加と並ぶせんべいの産地に」と願っている。

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