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日米児童合作の巨大壁画・「未来への贈り物」高砂小に完成

2011.4.12(草加市)
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草加市立高砂小学校(中村文夫校長)のアートクラブの高学年児童20人が昨年9月から、米フロリダ州のバトラー小学校をパートナーに取り組んできた、「アートマイル国際交流壁画共同製作プロジェクト」(文部科学省後援事業)による、合作の巨大壁画がこのほど完成した。3月23日から同小学校アリーナ(体育館)入り口前に飾られ、4月下旬まで展示される予定だ。

 同プロジェクトは、JAM(ジャパンアートマイル、本部=兵庫県赤穂市・塩飽隆子代表)が絵画の制作と展示を通して、世界の調和と平和を訴えるグローバルプロジェクトで世界125か国から約50万人が参加している。子どもたちに自国の伝統文化に誇りを持ち、世界の人々と相互理解を深め、コミュニケーション能力や表現力養成などを狙いとしている。埼玉県内の小学校では、高砂小のみ。
 アートクラブ担当の蓼沼正江教諭が、JICA(独立行政法人国際協力機構、本部・東京都千代田区、緒方貞子理事長)の活動展示の中で紹介されていた同事業について知り参加した。2009年度に、担任だった1年3組でカナダ・ベンチ小学校と交流、「友だち」をテーマにした壁画を制作。10年度は、アートクラブの担当になり4〜6年生が幅広く参加できる良い機会と応募した。
 今回のテーマは「未来への贈り物」。サブテーマは、「平和と豊かな自然」。インターネットのメールでバトラー小学校とやりとりしながら取り組んだ。児童の自己紹介や草加せんべいも送った。
 児童たちは12月から週1回のクラブ活動や短縮授業、冬休みなども利用して、日本の伝統文化などについて調べながら題材や構図などを考え、2人一組になって描きあげた。1月にバトラー小学校に送り、上半分が描かれ完成した絵が返ってきたのが3月の終業式直前だった。東日本大震災直後だったため、「高砂小の皆さんは大丈夫ですか」と気遣うメッセージも届いた。
 壁画は縦1b52a、横3b66aのカンバスの下半分に高砂小児童が、歌舞伎や相撲、富士山、城など日本の伝統文化や風景を水性アクリル絵の具で描いた力作だ。上半分はバトラー小学校の4、5年生児童20人が自由の女神やインディアン、ホワイトハウス、イーグル、ゴールデンブリッジなどを描いた。中央に地球が描かれ、人や動物、植物が手をつなぎ輪になっている。
 完成した絵を見て、児童たちは感慨もひとしお。鈴木陸人くん(5年)は「日本を代表する花、桜を知ってほしかった。花びらが細かくて描くのは大変だった」、吉田耀(ひかり)くん(同)は「日本を代表する風景の富士山がうまく描けました。アメリカの代表的な風景や文化もこの絵でわかって楽しい」、山田大樹くん(同)は「日本の伝統的なまつりや歌舞伎の決めポーズなど鮮やかな色でうまく描けた」、作田道隆くん(同)は「日本古来のスポーツを知ってほしかったので、得意の面のポーズを描きました。アメリカの歴史や風景がわかり勉強になった」とそれぞれ話していた。
 蓼沼教諭は「日本には世界に誇れる独特の文化がたくさんあることを子どもたちは再認識できたと思います。壁画づくりを通して、みんなで力を合わせる大切さや達成感など感じてくれたのでは」と話していた。


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