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鈴木さん「足尾」の今を描く・23日から銀座で個展

2009.11.23 (草加市)
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 公害の原点・足尾の風景をライフワークに描き続けている、草加市神明の画家・鈴木喜美子さん(66)=新制作協会会員=が9年ぶりの個展、「足尾|上州の山を訪ねて」を東京都中央区銀座4のギャラリー・オカベで開催する。
 30数年前、偶然に日光戦場ヶ原のスケッチ旅行の際に「この裏側はどこにたどりつくのか」と思いたどりついた足尾。両親が相次ぎ他界し、寂寥感にとらわれていたころで、その風景と心が同調した。足尾銅山は閉山して3、4年しか経っていなかったが、工場や煙突、山肌、大地の色を描くうち、痛めつけられた自然は再生しようとする息遣いが感じられた。造形的な美を見い出し、夢中で描くことで「無になれた」と振り返る。
 作品は「足尾」|風土円環展として、栃木県や埼玉県立近代美術館、ニューヨーク国連本部などで個展を開催、話題を呼んだ。
 現在、足尾は煙突など残すのみでかつての風景とは大きく変わり、「川や木々など自然は甦りつつある」と感じる。今回の個展では、150号の「足尾の今 2009」はじめ、ここ数年、妙義山など近隣の山々にも足を運び描いた風景合わせ約24点を展示する。
 「足尾以外は描く気が起きなかったが、やっとここ数年気持ちも和らぎ、ほかの風景も描く気になった。でも、足尾というフィルターを通して描いている。他の風景を描くことで、足尾を再確認している」という。
 <問い合わせ>ギャラリー・オカベTEL03・3561・1740。

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