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児童が詩吟楽しむ・栄小の放課後教室で

2009.9.29(草加市)
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 「子どもたちに詩吟を通じて伝統文化の良さを伝えたい」と埼玉県吟剣詩舞道総連盟副理事長で緑爽流緑爽吟詠会主宰の中島緑爽(本名・政敏)さん(72)=草加市小山在住=が、草加市立栄小学校(末永和彦校長)の協力で放課後の教室を借りて、毎月2、3回、地域の子どもたちに詩吟を教えている。詩吟大会やコンクールにも年間3、4回参加、今年は7月の東日本コンクールで3位になる子どももいるほどの上達ぶりだ。定期的に活動する子どもの詩吟団体は県内では珍しい。

  3年前、市文化団体連合会主催のイベントに栄小の児童が参加、中島さんが詩吟の発声方法などを教えたことが縁。中島さん自身、子どものころに声が小さくて活発ではなかった経験を持ち、大人になって詩吟をはじめ、「心も豊かになり積極的になれた」から。子どもたちにも詩吟を通じて自分自身を変えてほしい、という思いがあり、市教育委員会の協力で子どもたちに呼びかけた。栄小では10人が手を上げ、「栄小学校詩吟講座」としてスタート。現在、清門小児童から通う一人含め12人が練習する。
 発声練習には落語の寿限無などを使い、子供たちが面白く楽しくできるよう工夫している。詩吟は、朱熹、良寛、佐久間象山、吉田松陰、平家物語など難しそうな漢詩が並ぶが、子どもたちは意味が分からなくても、中島さんの巧みな演奏にのり、歌詞を体で覚えてしまう。大会やコンクールを想定して、マイクスタンドを置き自己紹介、そして子どもたちは元気よく大きな声を出して吟じていく。
 詩吟を始めて子どもたちも成長。末長校長によれば「子どもたちの姿勢が良くなり、舞台に立って大きな声で吟じることで、引っ込み思案の子も積極性が出てきた。どんどん子どもたちから話しかけてくれるようになった」とうれしい効果を認めている。
 中島さんは子どもたちのために、オリジナルの詩吟「童子」もつくり、吟詠大会では全員でゆかたを着て合吟する。「子どもたちは吸収する速度は速い。みな自身をもって吟じている。大人になっても続けてほしい」と目を細める。
 澤田彩未さん(栄小4年)は「中島先生の話が面白いのでのせられちゃう。歌うのが好きなので高い声が出せるようになってうれしい」、渡辺菜穂さん(同)は「風呂の中でついくちずさんじゃう。先生たちともよく会話できるようになった」と話していた。
 今は来年4月のコンクール県大会めざして、子どもたちは練習に熱がこもる。

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