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お宝いっぱいの写真博物館・中島さん旧宅を改装

2009.2.2(草加市)
ニュース写真
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 30年にわたり収集したカメラや機材など約3000点の貴重な写真・映像関係資料を一般公開するため、草加市松江2丁目の元教員、中島清治さん(61)がこのほど、自宅敷地内の旧宅を改装し、私設の「写真ミニ博物館」をオープンした。記念展として、明治から昭和初期に旧川柳村(現在の柿木町)で写真館を開業、地域の写真を数多く残した、母方の祖父の業績を貴重な写真資料や写真機などで振り返る「写真師 豊田清光展」を今月14日まで(午前10時〜午後3時開館)、開催中だ。
 中島さんがコレクションをはじめたきっかけは、祖父の残した写真機や約240点に及ぶ写真だった。「地元の貴重な歴史、文化資料が散逸してしまうのは偲びない。祖父の仕事を通して写真文化を多くの人に伝えたい」という思いに駆られて、30年前から各地の骨董市や中古カメラ店などを巡り集め始めた。収集を知った友人や知人から寄せられたものもある。
 コレクションは、明治期から平成まで時代ごとの貴重な資料がそろっている。アメリカのオークションで手に入れた、銀板写真は、中島さんが調査した限り、国内の博物館には7館10枚しか現存していない逸品。明治期のだるま型写真機は、国内で3点しかない貴重なもの。このほか四脚のアンソニー型写真機やニコン、キャノン、ライカなどの初期の名機もずらり、今でも使えるという。明治・大正期に主流となるティン板、湿板、現在のネガフイルムの原型の乾板などもある。明治期のランタン式幻灯機といった珍品もある。
 中島さんは近隣市町の旧家や教育委員会を訪ね歩き発掘した明治、大正、昭和の地元の風景や風俗を写した写真と豊田清光の写真を中心に構成し、1987年には、「埼玉東部写真集」(国書刊行会)も刊行している。
 昨年3月の定年を機に、幕末から明治、大正、昭和、平成へと移り変わる写真文化の変遷を体系的にまとめ、コレクションを整理し、テーマ別に企画展示して子どもたちや地元の人たちにみてほしい、と施設博物館を作った。約20畳のスペースは資料で埋まり、3、4人も入ればいっぱいだが、今後は年に2、3回程度企画展を開く予定。  「埼玉東部の歴史、日本のカメラの系譜、など10年計画で展示し、本にもまとめたい。小さな博物館ですが、写真文化を語り合える交流の場にしたい。全国の写真博物館サミットもできれば」とアイデアはふくらむ。
 14日まで開催の「写真師 豊田清光展」は、草加市立市民活動センター助成金を得て、大正期の田植えや新築家屋の上棟式、学校の卒業写真などの現物写真、写真機材など展示中。「祖父が地域にお世話になった恩返しのつもりで企画しました」と中島さん。
 企画展終了後の14日以降は、常設展として毎週水曜日午前10時〜午後3時、開館する予定だ。
 <問い合わせ>中島清治さんTEL048・931・3844。

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