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牛革縫製技術と機能性・ライダーに人気抜群

2009.1.5(草加市)
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 バイク愛好者やレーサーたちにとって、ケガから守る牛革製レーシングスーツは必需品とも言うべき存在。草加市青柳7のレザークラフト「アレス」の代表、藤本康春さん(52)が作るフルオーダーのオートバイ用レーシングスーツは、その機能性やデザイン面から全国から注文が相次ぐ。有名メーカーが韓国など海外生産に切り変えている現在、国内生産する貴重なメーカーのひとつ。
 創業は20年前。元は松戸市内のオートバイ関連部品製造会社に勤めていたが、倒産を機に一念発起、レーシングスーツを当時製作していた茨城の職人に革のカットや縫製の基本を学んだほかは、有名メーカーの製品を参考にほとんど独学で技術を習得した。バイク雑誌に広告を載せたところ、ブームもあって、1990年代のピーク時は年間100着を超える注文が入った。
 「自分もバイクが好きで、メーカー製品に気に入ったものがなく、それなら自分でオリジナルを作りたいという発想から始まった。既製品ではない、世界でひとつだけのレーシングスーツがみな欲しいはずという思いが仕事につながった」と藤本さんは振りかえる。
 素材の牛革は都内浅草の業者から、自分の目で柔らかくて丈夫な牛革を選別し使う。牛の背中の硬い部分をスーツの中心部に使うなど使い分けをする。間接部分には、以前は牛の腹の部分などを使ったが、動きやすさと丈夫さを考え、15年前に業界でも先駆けてケブラーニット繊維を使うなど改良にもつとめる。今はどこのメーカーも採用する、洗濯できるように裏地を取り外し可能にしたのも藤本さんのアイデア。補修などのアフターケアも万全。「ユーザーの声を大事にしながら改良してきた。いいものが出来上がると苦労しただけに手元に残し飾っておきたくなる」と笑う。
 藤本さんの製品は縫製の技術の高さが支える。「縫い合わせの部分などきめ細かく、見えない部分で手を抜かず、しっかり作りこむことには自信を持っている。いい物を求めるお客に満足できるものを作り続けたい」という通り、仕上がりの綺麗さはもちろん、ユーザーからの機能性の評価は高い。オリジナルデザインで作るエンブレムやロゴマークは、貼り付けやプリントではなく、革をカットしミリ単位の幅で縫製し作られていることに驚く。お客からの感謝の手紙が一番の宝物だ。作業場の壁に張り、励みにしている。
 現在、スタジアムジャンパー、ジャケット、ウオレットなども手がけるが、藤本さんのホームページを見てさまざまな注文も舞い込む。スタジアムジャンパーでは、ロッテマリーンズの一般販売用、日本テレビ「どっちの料理ショー」のスタッフ用、子供用ウルトラマンの隊員ユニホームなど。これまで培った経験を生かし、どのようなオーダーにも対応する。2001年、そうか革職人会設立に参加、現在、理事も務める。
 <問い合わせ>藤本さんTEL&ファックス931・4319。ホームページ=http://www.ares-jp.com

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