トップニュース

ストップ!誤動作事故・特許取得「STOPペダル」開発

2018.4.23(川口市)
ニュース写真
 ブレーキとアクセルの踏み間違えによる高齢ドライバーの事故が頻発する中、川口市内の業者が、アクセルペダルを強く踏むとブレーキがかかる装置を開発した。「アクセルペダル誤動作解消装置」で、名付けて「STOPペダル」。すでに特許を取得し、現在、国交省の検査機関でテストが行われている。「高齢ドライバーはとっさの場合、強く踏むことしかできない」と考え、試行錯誤の末、踏み込むだけでブレーキがかかる仕組みを開発した。業者側は検査の結果、許可がおりれば、5月から販売する予定で、踏み間違い事故軽減の決め手と期待している。

 製品化にこぎつけたのは、同市榛松の自動車部品製造「大雄」(大熊利男社長)と、同市弥平の機械整備業「ナンキ工業」(南平次社長)の2社。

「大雄」はタクシーの「LED注意表示版」や福祉車両のプラスチック(ポリカーボネート)素材の防犯版、防犯ブザーなどを製造販売し、「ナンキ工業」は商品開発などを行っている。

 踏み間違え事故は、アクセルとブレーキペダルが左右に並んでいるため、「ブレーキのつもり」でアクセルを踏んでしまい、急加速してパニックを起こし、さらにアクセルペダルを強く踏んでしまって起きている。

 このため、両社は「アクセルペダルを強く踏み込んだ際にブレーキがかかる装置」を目指した。製造(大雄)と開発(ナンキ工業)が異なるため、製造を始めた翌日に設計が変わってしまうこともしばしばで、試作品は50を超えたという。

 「アクセルペダル誤動作解消装置」はすでに、熊本県玉名市のナルセ機材(鳴瀬益幸社長)が、「足を右に傾けるとアクセル、踏むとブレーキが効く」方式の「ワンペダル」を開発しているが、大雄らは、脚力が弱い高齢者ドライバーらには難しいと考え、通常の運転方法を変えないことに留意したという。

 アクセルを強く踏み込むとロックが解除され、警告音とともにブレーキがかかる。ブレーキがかかると、アクセルが解除される仕組み。ブレーキがかかるまでの程度は、運転者の好みなどに合わせて設定できる。

 電子制御の誤認知による誤動作の心配がなく、全車両への取り付けが可能。既存のアクセルペダルを外して設置し、車両本体を傷付けることもなく、元に戻すことも簡単だ。

 現在、国交省の外郭団体、独立行政法人「自動車技術総合機構・関東車両検査部」(東京都品川区)で、アクセル機能20万回、踏み間違え機能5万回、振動試験などの検査を行われており、今月末までには検査結果が判明する。

 許可されれば、5月からの販売を目指すという。価格は9万9800円で、取り付け工賃は2万円(いずれも税抜き)。設置後の運転は、自動車教習所で教える運転が基本で、「国土交通省保安基準適合装置」として、自動車検査登録制度(車検)もパスすることを確認済みだ。民間車検場やレンタカー、リース会社などへの販売のほか、「STOPペダル」設置による保険料の値下げなど、保険会社とも交渉を進めるという。

 大熊社長(59)は「高齢化社会に貢献できるものをと、ナンキ工業と製作した。踏み間違えを恐れず、外出できる環境を作りたい」と話している。

 <問い合わせ>有限会社「大雄」の大熊さんTEL048・283・2769。
>戻る