トップニュース

走る「防犯カメラ」・ごみ収集車に搭載、事件事故捜査に一役

2017.7.3(春日部市)
ニュース写真
 春日部市と春日部警察署などは、同市内を走るごみ収集車計65台に搭載されているドライブレコーダーの映像記録を、事件や事故の捜査活動に提供してもらい、迅速な解決のために役立てるユニークな取り組みを始めた。先月23日、業界や防犯団体と「データ提供の協定」を結んだもので、「全国的にも珍しい取り組み」(同市)という。ごみ収集車は、車体に「走る防犯カメラ」のステッカーが貼られており、市内を縦横に走りながら、もう一つのパトロールカーとして、犯罪防止に一役買いそうだ。

 「走る防犯カメラ」は、春日部市と春日部警察署、春日部市防犯協会、春日部環境衛生事業協同組合(井上功代表理事、9社)、春日部リサイクル事業協同組合(深堀将樹代表理事、6社)の4者が6月23日、「春日部市防犯活動の連携及びドライブレコーダーの記録データ提供に関する協定」を締結してスタートさせた。

 協定締結のきっかけは、同市暮らしの安全課によると、昨年12月、自転車に乗った小学生男児が、乗用車にはねられた事故を、たまたま現場を通りかかったごみ収集車のドライブレコーダーが記録しており、警察側の事故状況の把握に大いに役立ったこと。ごみ収集車のドライブレコーダーは、元々は運転手の安全意識向上のために搭載されていたが、市や同署は「ドライブレコーダーは、犯罪防止や捜査に有効」として、今回のデータ提供の協定となった。

 協定では、市内を走る75台の収集車のうち、65台に搭載されているドライブレコーダーの記録を、防犯や交通事故捜査などのために警察署に提供するもの。ごみ収集車は、ほぼ決まった時間に同じルートで巡回していることから、事件や事故が発生した場合、迅速な捜査協力ができるとともに、犯罪抑止効果も期待できるという。

  同市役所で行われた同協定の調印式で、石川良三市長は、昨年から自動体外式除細動器(AED)を搭載したごみ収集車が「走るAED」として市内を巡回していることにも触れ、「市民の命と安全を守る『日本一のごみ収集隊』として、ますますご活躍いただきたい」と期待を寄せた。広木利信・春日部警察署長は「捜査のためのデータは適正管理に努めます」と話した。

 65台のごみ収集車のうち、27台には昨年11月から自動体外式除細動器(AED)が搭載されており、「走るAED」として人命救助にも備えている。
>戻る