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障害者支える「介助犬」・初のセミナー、的確な働きに歓声

2016.9.13(松伏町)
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 松伏町は8月23日、同町中央公民館で「障害者の自立を支える介助犬」セミナーを開き、家族連れら57人が参加した。介助犬は障害者のために特別な訓練を積んだ犬。同町は、障害者の自立を支える介助犬の存在を知ってもらおうと、人権セミナーの一環として、初めて企画した。

> セミナーは、社会福祉法人「日本介助犬協会」(本部・横浜市)広報部の山本香織さん(33)が講師となり、実際に介助犬(ゴールデンレトリーバー)1頭を伴って講義した。山本さんは、「病気や事故などで手足に障害を持った人の生活の手助けをするため、特別な訓練を受けた犬」と介助犬を紹介し、大型の「ゴールデンレトリーバー」が「穏やかな性格で、オンとオフの切り替えができるところが介助犬に適している」と説明した。

1歳で同協会の「訓練センター」で約1年間訓練をし、障害者の家にも行って「在宅訓練」し、厳しい審査に合格した後、使用者に「無償貸与」される。「盲導犬」に比べ認知度が低く、見かけることは少ない。日本では約1万5000人が必要としているが、介助犬認定を受けているのはわずか73頭という(今年4月1日現在)。

「身体障害者補助犬法」は、交通機関や公共施設、飲食店や店舗、病院などは、こうした「補助犬」同伴を拒んではならないと定めている。

 説明の後、実際に介助犬の働きぶりのデモンストレーションが行われた。床の硬貨を口で拾って手渡し、靴と靴下を口で脱がすと、参加者たちは歓声を上げた。また、冷蔵庫の中からペットボトルを取ってくるために、冷蔵庫を開けたり、閉めたりする様子には拍手が起きていた。

 2人の子どもと参加した歯科衛生士、折原綾子さん(38)は「介助犬の存在を知らなかった。的確に指示に従い、人間の行動を『補助』するので、びっくりしました」と驚いていた。

 山本さんは「日本の介助犬の歴史は10数年と浅く、多くの人に認知されていない。必要とする人は1万人を超えているだけに、こうした講演会で、まず存在を知っていただきたい」と話していた。

 県内の介助犬は現在3頭(吉川市、さいたま市)という。
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