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乗車したまま食料受給・3団体で「フードパントリー」

2020.6. 8(越谷市)
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 車に乗ったまま、食材を受け取れる「ドライブスルーによる“フードパントリー”が5月28日、越谷市神明町のベルヴィ・ギャザホール駐車場で開かれた。子育て家庭の支援のため、県と同ホールを運営する「アルファクラブ武蔵野」(本社・さいたま市大宮区)、「越谷子育て応援フードパントリー」(草場澄江代表)の3者が県内で初めて実施したユニークな企画。市内の170世帯が、レトルト食品や冷凍食品、菓子、飲料水などの配布を受けたが、車で駆けつけた母親らは「子どもたちの昼食代で家計は破産しそう。本当に助かる」と喜んでいた。

 今回の企画を考えたのは、結婚式場「ギャザホール」。地域貢献活動として、今年4月から「子ども食堂」を開く予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大でできなくなった。県に相談した結果、同市内には県内第一号のフードパントリー(食材を保管し、無料で希望者に配布するシステム)「越谷子育て応援フードパントリー」があることから、同パントリーと県の全面的な協力で、「ドライブスルー方式のフードパントリーが実現した。

 会場は元荒川沿いのギャザホール駐車場。同日午後3時のスタートと同時に、事前に申し込んでいた170世帯の母親らが、次々に車でやって来た。同ホール社員が誘導し、順番に母親らに声をかけながら、助手席や後席座席に、米や野菜、冷凍食品、レトルト食品、菓子、飲料水などを仕分けた3つの袋を詰め込んでいた。配布食品などは、同ホールの災害備蓄品や、県内給食センターの冷凍食品など。同ホールには冷凍庫があり、それを活用した。

 会社員女性(46)は6歳の小1と5歳の幼稚園児を抱え、「フードパントリーの利用は4回目で大変助かる。たくさんの食材を係の人が車に積んでくれるので便利です」と喜ぶ。

 小3と中3の子を持つ主婦(35)は「息子2人が食べ盛りで、食費が大変。こうした取り組みは本当にありがたい」と感謝していた。

 「越谷子育て応援フードパントリー」は、市内の児童扶養手当受給者らに事前に連絡したが、草場代表(56)は「民間企業が得意分野を生かし、フードパントリーの輪が広がった。ドライブスルーは新たなパントリーの方法として定着するかもしれない」と話す。

 「ギャザホール」は3月からの3か月間、結婚式の受注がなく、今後もしばらく見込めない厳しい状況。それでも、「アルファクラブ武蔵野」の村川壽規・営業本部長は「子ども食堂を開催できず、食材提供の方法の一つとして実施した。感謝の言葉をいただき、やってよかった」と話し、今後も「子ども食堂」が開催できるまで、随時「フードパントリー」を開催するという。
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