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車に乗ってPCR検査・医師会運営、県内初

2020.5. 4(越谷市)
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 越谷市は4月27日から、新型コロナウイルス感染が疑われ、医師が予約した患者への“ドライブスルー方式”のPCR検査をスタートさせた。同市夜間急患診療所(同市東越谷)に設置した「越谷市地域外来・検査センター」で、委託を受けた同市医師会(登坂薫会長)が実施している。ドライブスルー方式の検査は県内初。車に乗ったままの患者から採取された検体は、民間検査機関に送られる。同市のPCR検査は、従来の倍の1日40人が可能となり、「医療機関も患者も安心できる」(同医師会の登坂会長)と期待されている。実施は5月末までの予定。

 ドライブスルー方式の検査対象は、市内の医療機関を受診し、医師に「検査が必要」と判断された「軽症」の患者。医師が同センターに予約し、患者は車に乗ったまま検体採取される。車内にいるので感染リスクが軽減される。時間は約5分。同市医師会の医師2人、看護師2人、事務員(同市職員)8人の体制。

 現在、同市保健所は、検査機器2台を使い、1日10〜20人のPCR検査を実施している。ドライブスルー方式の導入により、検査数が1日最大20人増やすことができ、計40人が可能となった。

 ただ、民間検査機関の結果が出るには、2、3日かかるため、「中等症以上」の早急な検査が必要な人については、従来通り保健所で検査を実施する。

 同市地域医療課は「医療従事者が感染しないために最善を考えた」としている。

 4月25日に行われた予行演習では、防護服、フェイスガード、手袋などを着用した医師が、車の窓越しに“患者”の鼻から長い綿棒(スワブ)で検体を採取。試験管に検体を入れるなど、一連の流れを確認していた。防護服や手袋の着脱訓練も行われた。

 同センターは4月27日から日曜・祝日を除く5月末まで実施する予定。時間は午後1時〜同3時。2グループに分かれて行う。事業費は2000万円だが、保険診療のため約1300万円の収入が見込めるという。継続については全国の感染状況などを見て判断するという。

 PCR検査については、保健所に電話してもつながらず、検査できないといった例が全国各地で起きており、同医師会は検査センターの立ち上げを検討してきた。登坂会長は「センターでの検査で感染患者を早く発見できる。保健所の職員は多忙で疲弊しており、保健所が少しでも楽になれば別の仕事に力を回せる」と話している。

 同会長は「患者を保健所に報告し、県の調整本部が重症、中等症、軽症などに分けて入院先や宿泊施設への調整が可能になる」としている。高橋努市長は「PCR検査を必要な方に適切に実施できるようになった。院内感染のリスクも軽減できる」と話している。
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