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楽しく前向きな”終活”を・根岸さん「終活サポートこしがや」設立

2020.2.3(越谷市)
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 今をより自分らしく生きて、人生の最期を迎えるための終活(しゅうかつ)を通して、悔いのない人生を送れるように支援しようと、越谷市東越谷の根岸幸徳(ゆきのり)さん(63)は、市民団体「終活サポートこしがや」を発足させた。高齢化社会を迎えて、「終活」を考える市民が増えている。根岸さんは「悔いなく生きるために、やりたいことをやり、人生を取り戻す」をキーワードに、今月から一般市民を対象に「終活わくわくセミナー」を開催して、根岸さん流の「終活」を伝えていく。通常の「終活」は物の整理や葬儀の準備などが中心だが、逆転の発想で、整理するのではなくそれぞれが新しい活動を開始。「定年を過ぎたら、過去にやりたかったことを振り返り、実現していく。それが生きるパワーにつながる」と根岸さんは力強く語り、仲間を募っていく。前向きの発想に共感者が増えそうだ。

 根岸さんは東京都台東区生まれ。筑波大学を卒業後、児童養護施設職員、不動産営業、高齢者福祉施設職員など60歳までに12回転職し、様々な職業を体験。現在は青年後見人や一般社団法人「こしがや空き家活用協会」の代表理事も務める。職を転々としたのは「職場での人間関係に悩み、1か所に落ち着くことが困難だった」と根岸さん。40歳以降は高齢者デイサービス管理者など高齢福祉に深くかかわり20年間で延べ1000人以上に応対してきた。

 ただ、55歳を過ぎた頃から「後悔の多い過去」を振り返り、今後は「自分が本当にやりたいこと」を模索した。その一つが、自分の過去を人前で語る「ライフヒストリーを紡ぐ集い」というユニークな集まりを2013年から続けている。

 さらに、昨年12月には、アルツハイマー型認知症の母親を介護するために介護離職。生々しい介護の現実をつづった自分史「私の人生、これでいいのだ」(東京創作出版、四六判、160n、税別1500円)を出版した。自身の生い立ちや職場での苦労話、認知症の現実の日々や亡くなるところなどを書いた。書くことで自身の人生を振り返り、「人生に無駄なことは一つもない。自らが本当にやりたかったことを思い出して、それをやるかどうかだけ。好奇心旺盛で移り気な私はこれからも、自分がやりたいと感じることにチャレンジしていく」と根岸さん。

 母親の介護の経験から「終活」の必要性を感じ、「終活ガイド認定講師」の資格も取り、多くの市民に伝えようと今年1月に「終活サポートこしがや」を立ち上げた。今後の活動は「終活わくわくセミナー」を市内で開催し、「終活」とは何かを分かりやすく解説し、根岸さん流の「やりたいことを見つけれ、取り組み、後悔しない生き方のヒントを伝える。

 根岸さんは「私自身も50代は人生を後悔していましたが、職場を転々とすることで様々な経験ができたと発想を変えると、自分が何をやりたいかが見えてきました。今や人工知能の時代ですが、やはり人とのふれあいが第一だと考えます。人と人が交わう楽しい終活を提案していきたい」と話している。
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