トップニュース

ネットで自学自習を・全校に「学習サイト」導入

2018.2.12(越谷市)
ニュース写真
 越谷市教育委員会は、小中学生がパソコンやスマホでインターネット上の映像授業や問題集を“自学自習”できる取り組みを導入する方針で、このほど、市内2小学校と3中学校で先行スタートした。NPO法人「eboard(イーボード)(本部・東京都渋谷区)が開発・運用する学習サイトに接続し、教科の基礎・基本を学べるようにするもの。市内の全児童生徒に、サイトを利用できるIDとパスワードを配布した。先行実施校では「動画の解説がゆっくりとていねいで覚えやすい」「自動採点してくれて楽しい」とおおむね好評。授業に参加できない児童生徒も「いつでも、どこでも」学習できる新たな学習サポートとして注目を集めそうだ。

 「eboard」は、「学びをあきらめない社会の実現」をキーワードに、同法人が全国の教員や学習支援団体と協力して、ICT(情報通信技術)を活用して開発した学習サイト(映像授業約2000本、問題集5000問)。特に子どもの貧困や地理的格差、不登校による学習機会の格差解消に取り組んでいる。

 先行実施している同市立平方中学校(大西久雄校長、生徒348人)では、全校生徒が体験授業に参加し、クラスごとに技術家庭科の授業を体験し、担当教諭の指導のもと、パソコン室のパソコンを使って、学習ネットに接続して英語や数学、社会科など好きな教科の学習に挑戦した。

 生徒たちが教科ごとのデジタル問題集に挑戦し、画面上の問題に答えると、正解だと「○印」が画面に表れ、不正解なら何度でも答えられる。まるでゲームをする感覚で問題集を楽しむことができる。音声や動画もあり、学習する児童生徒を飽きさせない工夫がされている。体験した生徒の一人、中村鈴和さん(14)(2年)は「ネットだと解説もあり見やすいし、選択ができるのでやりやすいと思った、自分のペースで学べるので、自宅でもやってみたい」と感想を話していた。

 同校は「相談室」に通う“不登校”の生徒にも実施したが、「数学は授業に出ないと分からず、家で自習してもなかなか進まないけど、このサイトなら、やる気がする。遅れているところを取り戻したい」(1年男子)といった声や、「苦手なところを何度も戻って学習できる」(2年男子)と学習意欲がわいたという感想が聞かれるなど、好評だったという。

 大西校長は「eboardを通して、相談室が明るく活気づいた。生徒たちが今までにないくらい、積極的に取り組む姿に驚いている。相談室向きのシステムでもあり、多くの生徒の学習をサポートしてくれそうだ」と話している。

 同市内の児童生徒は2万6654人(昨年5月1日現在)。全員に無料でIDとパスワードが配布され、それぞれ個人で学習できる環境が整った。小学校は「英語」の授業がメインだが、中学校は5教科が学べるとあって、「学び直し」での活用が期待されている。
>戻る