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中高生の制服を再利用・地域こども包括支援センター

2017.12.12(越谷市)
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 不要な中高生の制服や部活動のユニホームなどを無償で再利用―。越谷市のNPO法人「地域こども包括支援センター」(野口和幸理事長)は、県クリーニング生活衛生同業組合越谷支部(倉科敏之支部長)と連携して、「中高生制服・部活動道具リユース活動」を始めた。制服や部活動の衣類・道具類をクリーニング店が引き取り、クリーニングの上、同センターが必要な生徒に無償提供する。制服や部活動経費は家計を圧迫する一因だけに、県内初で全国的にも珍しいユニークな生徒支援は、各方面の注目を集めそう。

 同センターは越谷市内で「越谷こども食堂」を運営している。今回スタートさせた再利用の対象は、中高生の制服、ジャージや部活動のユニホームや靴など。同支部に加盟する6店舗が窓口となり、引き取った品物はクリーニングして、同センターが管理する。再利用の希望者は、同センターに申し込んで無償で譲り受けるというシステム。制服や部活動の道具は卒業後、たんすに眠るケースが多いと見られ、それを掘り起して生徒支援につなげようという狙い。

 今月2、3日の「第16回こしがや産業フェスタ」(同市総合体育館)で協力を呼びかけるチラシを配布したところ、「協力したい」との声が相次ぎ、制服のほか購入したが、ほとんど着ていない柔道着などの支援の申し込みが多数あった。

 同センターの野口理事長(50)は「子どもの7人に1人が、経済的な支援が必要とされている。部活動を諦める生徒がいなくなるように、全面的に支援していきたい」と話す。また、同組合の倉科支部長(49)は「声をかけていただき、経済的な支援が必要な生徒が多数いる現実が分かり、共感し支援することにした。身近なクリーニング店を利用して」と呼びかけている。

 本来無償の義務教育だが、野口理事長によると、入学時の制服、ジャージ購入で約4万5000円、そのほか、部活動や教材費などで年間約15万円もかかり、好きなスポーツなどの部活動を諦めざるを得ない生徒が多数いるという。「入学の際、保護者が準備する物の中で、制服の費用が高額で、価格は昇傾向にある」という。さらに、教材費や部活動の費用も上がっており、家計を圧迫している。

 「困っている子どもや保護者を孤立させず、地域を巻き込んで支援していきたい。このモデルケースが近隣市町村から県内、全国へ広がっていけば」と野口さん。倉科支部長も「まず越谷から実行してみることにした。クリーニング店としてもゆくゆくは県全体に広がってほしい」と話す。同センターは、この活動が呼び水となり、他の業界や組合に拡大することを期待している。

 <問い合わせ>NPO法人地域こども包括支援センターTEL964・8000。
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