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郵便局が配達時に地域の見守り・連絡カード携帯、異変を市に通報

2017.8.14(越谷市)
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 地域の異変を素早くキャッチしよう―。越谷市と市内郵便局全23局は、外回りの郵便局の社員200人が、市役所の担当連絡先を明記した名刺サイズの「情報提供カード」を携帯し、業務中に住民の異常をキャッチしたら、すぐに連絡できる取り組みを始めた。両者は3日、「包括連携に関する協定書」を締結したが、県内初の試み。カードはネームレートに入る大きさで、「道路に破損か所がある」から、常軌を逸した子どもへの叱り声など「子どもの見守り情報」、郵便受けが新聞であふれるなど「高齢者の見守り情報」など、市の担当セクションと速やかに連携したきめ細かな対応に大いに役立つと期待されている。

 同市と市内郵便局は、これまで「道路損傷や、ごみの不法投棄に関する情報提供」(2001年度)や「災害時相互協力」(14年度)など個別に協定や覚書を取り交わしていた。今回、郵便局側から「局のネットワークを活用したい」と積極的なアプローチがあり、新たに「子どもや高齢者の見守り」「災害時の人命救助」に関する事項を加えて、「包括連携協定」を結んだ。

 3日の同市役所での「締結式」には、同市と市内郵便局の全局長ら約50人が出席した。市側が経過説明した後、橋努市長と寺内一英・新越谷郵便局長(58)が代表して協定書に署名し、「情報提供カード」約200枚が市長から寺内局長に渡された。

 高橋市長は「今後の人口減少、超高齢化社会を見据えると、市民や民間事業者との協働に基づく社会環境の構築は、大変重要なもの。郵便局のネットワークを通じた、高齢者や子どもなどの見守りをはじめとする様々な情報提供をお願いし、本市の速やかな対応、あるいは未然防止にも寄与したい」とあいさつ。

 寺内局長は「郵便局のユニバーサルサービスを提供するネットワークを活用し、今まで以上に越谷市民の暮らしの満足度向上に取り組みたい。協定締結を機に、越谷市と今まで以上に連携を深め、よりいっそう地域に根ざした郵便局、市民の安心・安全、快適で豊かな生活や人生をトータルサポートする企業を目指して取り組みたい」と述べた。

 「情報提供カード」には「道路損傷」「不法投棄の疑いのある廃棄物」「子どもの見守りにか係わるもの」「高齢者の見守りに係わるもの」「災害時の人命危機に関するもの」の5項目があり、それぞれ同市役所の道路総務課、産業廃棄物指導課、子育て支援課、地域包括総合支援センター、消防本部・警防課の連絡先(電話番号、FAX番号、メールアドレス)が明記されている。

 高齢化社会を迎えて、「住宅の郵便受けがいっぱいになっていて、生活動態に変化がない」などのケースは、郵便配達時にしばしば目にするという。「孤独死」が発見されることもあるだけに、日頃の「見守り」が重要になっている。同市政策課は「今後、市と郵便局で定期的に調整会議を開催し、常に情報交換していきたい」としている。
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