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絶滅種の野生復帰作戦・幻の「コシガヤホシクサ」

2017.7.17(越谷市)
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 23年前に絶滅したとされる“幻のコシガヤホシクサ”の野生復帰を目指し、11日、越谷市の「イオンレイクタウンmori」3階屋外広場で、初の「植え付けイベント」が行われ、保育園児らがポットにコシガヤホシクサの苗を植えた。同市は国立科学博物館の協力で、2011年からコシガヤホシクサの野生復帰の研究を進めているが、知名度は今一つ。それだけに同市は「多くの来場者が訪れる場所なので、ぜひ立ち寄ってコシガヤホシクサを知ってもらいたい」(環境政策課)と商業施設での植え付けによるPR効果に期待する。 順調に生育すれば9月ごろに白い花を咲かせるという。

 コシガヤホシクサは1939年、越谷市内の元荒川付近で発見され、「コシガヤホシクサ」と命名されたが、1994年には野生は絶滅し、環境省のレッドリストに「野生絶滅」とされる。ホシクサ科の1年草で、ため池や水中などで生育し、8、9月に白い星型の小さな花をつける。

 2008年から環境省のモデル事業として、国立科学博物館筑波実験植物園が茨城県下妻市で野生復帰プロジェクトに取り組み、越谷市も、11年から同市農業技術センターで、同植物園から譲り受けた種を使って、実験栽培をスタートさせた。現在も栽培が続けられ、開花している。

 「植え付けイベント」は、知名度の低いコシガヤホシクサを多くの人に知ってもらうのが目的。同市内のNPO法人「セイラビリティ越谷」(久川雅大代表理事)がイオン側に呼びかけ、市が協力して実現した。この日は、市が用意した高さ約3aの苗を縦60a、横30aの土を入れたポットに、イオン内にある「イオンゆめみらい保育園レイクタウン」の園児7人が約20分かけて、1本T本植えていった。ポットは計6個で、1個に35本の苗が植えられた。

 イベントを企画した「セイラビリティ越谷」の長野英雄さん(65)は「貴重なコシガヤホシクサを多くの人に見てもらい、関心をもってほしい」と話し、今後、コシガヤホシクサを管理する「イオンレイクタウンmori」の渡邉道明さん(43)も「貴重なものなので、大切に育てていきたい。生育状況をインフォメーションして、たくさんのお客様にみてもらいたい」と話していた。

 各ポットは、1・2b×1bの水を入れたコンテナ(2個)に置かれ、常に水に触れるように工夫されている。

 同市は、市役所そばの葛西用水で実験栽培を続け、市内の中央中、東中と大袋東小の3校をモデル校として、児童生徒が栽培をしている。五十嵐治・環境政策課長は「コシガヤホシクサは、常に水につかっていないと栽培が難しい。花を咲かせたところを多くの人に見てもらい、コシガヤホシクサを知ってもらいたい」と期待している。
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