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「空き店舗ゼロ」作戦開始・2商店会、出店や創業を促進

2017.7.10(越谷市)
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 商店街の空き店舗ゼロを目指す、本格的なプロジェクト事業が越谷市でスタートした。同市が県と共同で、旧日光街道沿いの2つの商店会をモデル地域に指定し、空き店舗と出店・創業希望のマッチングを模索する。商店会や行政のほか、地元不動産業者、建築士などが幅広く参加するチームを組織し、外部の専門家のアドバイスを受けながら、今後2年をかけて、「地域ビジョン」を作り、“元気な商店街”をよみがえらせる試みだ。

 プロジェクト事業は、県が越谷市のほか、蕨市、ふじみ野市、寄居町の4市町で、2019年3月まで約2年をかけて実施するモデル事業。

 同市では、旧日光街道沿いの「越谷本町商店会」(18店舗)と「越谷新町商店会」(33店舗)がプロジェクトの対象地域に選ばれた。同市は1960年代後半から、にぎわいを見せたが、大型スーパーなどの進出で、急速に客足が途絶え、市内中央の商店街での“シャッター通り”化が進んでいる。

 プロジェクト(今年度予算は1474万円)は、こうした商店街のにぎわい復活を目指し、行政と商店会関係者らがームを作り、県が委託した地域活性化の専門家である「地域プロデューサー」のアドバイスを受けながら、セミナーやワークショップを開催し、地域の「強み・弱みの分析」「空き店舗」に誘致すべき業種などを検討して、最終的に基本構想の「地域ビジョン」を策定する。

 同市は先月23日、越谷商工会議所で関係者30人が参加して、「セミナー(勉強会)」を開き、当面、「空き店舗がどれだけあるか」の調査を実施することを決めた。同市環境経済部の新方和明・参事は「空き店舗の調査をしていないので、現状把握の調査を行いたい」とし、「住宅を兼ねる店舗が多く、商売をしていなくても住んでいるという特徴がある。貸店舗利用が可能かどうか調べたい」と話している。同市は、創業希望者を対象に「創業支援セミナー」を開催しており、この受講者らとマッチングも視野に入れている。

 まちのにぎわい復活のため、両商店会は5年前から、「雛めぐり」や「甲冑めぐり」などのイベントを実施し、地元の住宅メーカー「中央住宅」は昨年2月、約150年前の蔵「油長内蔵(あぶらちょううちくら)」を市に寄贈し、まちおこしの活動拠点として利用されている。

 プロジェクトはこれらと連動しながら、地域ビジョンづくりを進めるが、昨年6月に越谷を視察した地域プロデューサーで、「商業タウンマネジメント」(兵庫県神戸市)の東朋治社長(43)は「越谷は蔵が残されるなど、通りに『財産』が多い。駅からのアクセスもよく、これらの資源を活用したい」と話す。

 越谷新町商店会の井橋潤さん(53)は「専門家の意見を聞いて、問題点を洗い出し、我々も勉強して、元気な商店会にしたい」と期待を込める。
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