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「赤さび」を水彩で表現・市展「東武よみうり賞」の小西さん

2017.2.27(越谷市)
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 「第17回越谷市美術展覧会」(越谷市美術展覧会実行委員会、越谷市、同市教育委員会主催、東武よみうり新聞社協賛)の表彰式が18日、越谷コミュニティセンターで行われ、洋画「足尾廃選鉱場の一隅」で「東武よみうり新聞社賞」を受賞した会社役員、小西功さん(72)(同市千間台西)らに表彰状と副賞が贈られた。

 小西さんの受賞作は、栃木県の足尾銅山「廃鉱石選鉱場」にある直径5bもの大きな水タンクを描いたもの。50号の画面いっぱいに真っ赤にさびたタンクの排水口がクローズアップされて描かれ、見るものを圧倒する。油彩に見えるが水彩画だ。「透明水彩絵の具」を10回以上重ね塗りするという、小西さんが考案した独自の技法で重厚感のある作品に仕上がっている。

 昨年夏、スケッチに出かけて、「水タンク独特のフォルム」に魅せられて以来、さび具合、硬さ、表面の確認などに4回も通った。完成までには2か月の時間を要した。初めての市展出品でいきなり受賞した。小西さんは「赤さびの質感を出すのに苦労し、絵の具を何度も重ね塗りするなど手間のかかる手法で表現した。初受賞はとてもうれしい」と喜ぶ。

 小西さんは兵庫県神戸市生まれ、50年間、神戸市の化学メーカーに勤め、現在も子会社の取締役として月に2、3回は神戸に出張する。幼い頃から絵が好きで、35歳のときに、草加市内の「油絵教室」に通ったが多忙のため5年で断念した。定年前の2003年、当時の勤務地の佐賀市内の絵画教室に通って本格的に水彩画を学んだ。

 「廃屋」をモチーフにした作品が、05年の「水彩連盟展」で初入選。昨年は同連盟展で奨励賞を受賞し、県展入選のほか、地元の越谷市美術協会展に出品したところ、15年には越谷市美術協会展で「越谷市長賞」を受賞している。

 毎日夜中の12時から午前2時ごろにかけて制作するという小西さんは「鉄のさびを描くことを追求し、今後も赤さびの表現にこだわりたい」とますます創作意欲を燃やしている。
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