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「初期の認知症」サポート・市が「支援チーム」発足

2017.2.6(越谷市)
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 越谷市は認知症の人や、その疑いがありながら、医療や介護サービスを受けていない人などを、初期段階で集中的にサポートする「認知症初期集中支援チーム」を1日から発足させた。国の「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」により、2018年度までに各市町村に設置される予定で、15年度末までに県内63市町村中15市町が設置し、県東部では、春日部、三郷両市がすでに設置している。チームは、各市町村の地域包括支援センターごとに、認知症専門医と医療・介護の専門職で構成されるのが望ましいとされるが、越谷市の場合、チームの認知症専門医は1人だけで、市内11か所の地域包括支援センター全体をカバーすることになり、関係者の間で「十分に対応できるか不安」との声も上がっている。

 越谷市の「初期集中支援チーム」は、市内11か所の「地域包括支援センター」の看護職と介護職(1センター各2人以上)と認知症専門医1人で構成する。このチームが、医療や介護につながっていない、在宅で40歳以上の認知症の人や疑いのある人、家族の自宅を訪問して、@専門医療機関への受診A継続的な医療支援、介護サービス利用の勧奨・指導B認知症の状態に応じた助言―などを行う。支援方針や内容、サービスの調整などは、チーム員会議で検討し、決定するという。「初期支援」として集中的に行うもので、期間は約6か月とされる。

 医療や介護サービスを中断した人や、サービスを受けていても、認知症の行動や心理症状が顕著で対応に困っている人も対象になる。支援対象者の情報は、各地域包括支援センターからチームに伝えられる。

 同市は県東部唯一の「中核市」で人口は約33万人。65歳以上の人口は7万7739人(昨年4月1日現在)で、市の推計によると、このうち1万2200人が認知症だという。市の介護保険のサービスを受けている人は5500人のため、残る6700人が「支援チーム」の訪問対象となる。これに、40歳から64歳までの「若年性認知症」の人が加わる。同市は、「支援チーム」が訪問するのは「年間50人程度ではないか」という。

 一方、認知症をめぐる「相談」は、従来通り、各地域包括支援センターや、市役所の地域包括総合支援センター(地域包括ケア推進課)」で受け付けし、対応する。

 しかし、今回発足した「支援チーム」の認知症専門医はわずか1人。本来は、各地域包括支援センターに専門医がいてチームが構成されるのが望ましいが、当面、専門医1人のチームで全市をカバーせざるを得ないという。同市地域包括総合支援センターの平井知代センター長は「実際に訪問してみないと分からないが、認知症専門医が1人では今後、対応に苦慮しそうだ。市医師会に協力をお願いする」とし、「家庭訪問を断られるケースも考えられ、いかにスムーズにアプローチするかが課題です」と話している。

<問い合わせ>越谷市地域包括ケア推進課TEL963・9187。
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