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中学生が「防災」講師に・平方中1年生、高齢者らに授業

2016.11.21(越谷市)
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 越谷市立平方中学校(大西久雄校長、生徒361人)の1年生たちが4日、市内の生涯学習教室の特別講師となって、独自に作成した「防災安全地図」などを使い、地域の高齢者らを対象に“防災授業”を実施した。パソコンで防災用簡易トイレの製作過程を示し、新聞紙で簡易スリッパを一緒に作るなど、中学生講師と60〜80歳代の受講者たちは、膝つき合わせて防災を考えた。講師の生徒が113人、受講者は約150人という異例の規模だけに、授業はグループに分かれて行われたが、「簡易スリッパの作り方など知り合いに教えたい」と受講者からは大好評。生徒たちも地域の大先輩たちとの交流で、大きな自信を得たようだった。

 同校1年生は今年度、「総合的な学習の時間」の中で、「地域の安全・防災を考える」をテーマに学習を進め、通学区域を生徒が実際に歩き、「危険か所」を見つけて写真撮影するなどして、「防災安全地図」を独自に作成してきた。

 こうした防災学習の成果を地域の人に知ってもらおう、と訪れたのが、同市桜井地区センターで年4回開かれている「桜井大学校」。60歳以上を対象にした人気の生涯学習講座で、受講者は約150人。1年生全員が特別講師となって「地域の防災・安全を考える」特別授業が始まった。

 講師も受講者も大所帯だけに、12〜14人ずつ18グループに分かれて授業は進められ、最初は、同校オリジナルの「簡易トイレ制作」のプレゼンテーション。段ボール箱とレジ袋を使ったシンプルな「洋式トイレ」の製作過程がパソコンで示され、展示された実物に受講者らは「思ったより立派だね」と驚いていた。また、新聞紙の「簡易スリッパ」や、キッチンペーパーを使った「簡易マスク」をグループごとに生徒と受講者が一緒に作った。

授業の目玉は「防災安全地図」の説明。生徒たちは、紙製の地図と「iPad」を駆使して、写真や画像を見てもらいながら、「道路に穴があいている」「横断歩道の表示の消えている」などと、危険か所を一つひとつ指摘し、身近な場所も危険をはらんでいることに注意を喚起した。
 受講した主婦、得上成子さん(66)(同市上間久里)は「丁寧な説明に感心した。危険な場所が近くにあったことが分かりました。簡易スリッパなど簡単に作れるので、知り合いにも教えたい」と話していた。渡邉悠人君(13)は「地図の説明に共感してもらえたのがうれしかった」と言い、勝原小晴さん(13)は「人に声をかけることが苦手だったけど、マスクを作っているおばあさんに作り方を教えたら、『ありがとう』と言ってくれ、少し自信がつきました」と笑顔で話した。
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