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高橋さん、県展最高齢受賞・日本画「家路」葛西用水描く

2016. 6.14(越谷市)
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 越谷市相模町の美容師、高橋良江さん(81)は、日本画「家路」(S40号)で「共同通信社賞」を受賞した。初の「特選」受賞で、今回の最高齢受賞者となった。高橋さんは「県展には25年前から出品しており、入賞は人生の目標の一つ。続けてきて良かった。とてもうれしい」と感激している。

 受賞作品は、同市中央市民会館近くの葛西用水の土手を描いた。
黄金色に映える「ヨシ」の上に道路があり、中学生ぐらいの男の子と女の子が自転車で走っている。自転車の男の子は15年前、31歳で病死した長男、大輔さんの「幻」。女の子は中学生のころの自分という。
ダウン症の大輔さんは自転車が大好きで、自宅近くのこの土手を毎日のように走っていた。「スケッチしていたら、大輔の幻が見えた」と高橋さん。
 高橋さんは同市相模町の自宅に美容室を構え、仕事と育児に忙しかった40歳の時に、「乳がん」を患い入院。「ショックで、生きる気力を失った」が、5歳と3歳の男児を抱え、「子どもたちのために生きる証しに」と、絵を始めた。
退院後に離婚。シングルマザーとして、2人の息子を育て、市内の蒲生公民館の「水墨画教室」で学び、都内のアートスクールに通って日本画を始めた。「子どもたちに夕食を食べさせた後、毎日4〜5時間、絵を描いていました」という。
1991年、第41回県展に初入選し、ほぼ毎年入選し、「越谷市展」でも入賞を重ね、現在は「無鑑査」(審査なしで展示できる権利)。また、地元の日本画家らと、「彩の会」と「花水木の会」の2つの会を主宰する。
大輔さんは生前、「いつも、『お母さん絵上手だね』と話してくれた」という。
長男の障害、乳がん、離婚などを乗り越え、81歳の今も現役美容師の高橋さん。「絵は生涯続けます」と笑顔で話している。
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