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「こしがやエフエム」が開局・県東部初、防災情報も

2016.4.12(越谷市)
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 越谷市に3月27日、初のコミュニティFM放送「こしがやエフエム」が開局した。県内6局目で、県東部地域初のFM局。運営するのは「株式会社エフエムこしがや」(越野操・代表取締役社長)。昨年10月に総務大臣から、開局を許可する「予備免許」が与えられ、試験電波の発射、国による検査を経て、今年3月25日に総務大臣から「放送用の無線局免許状」が交付された。周波数は86・8メガヘルツ(ハローハッピー)、出力は20h。

 同市増林の東埼玉資源環境組合の展望台の上(地上約90b)にアンテナが設置された。スタジオを同市登戸町に開設した。2010年から準備を進め、5年越しで開局にこぎつけた。地域振興を目的に災害時などでも、きめ細かな情報を発信する。越野社長(65)は「やっとスタートラインに立つことができました。多くの方に支えていただき、実現できた。災害時にスピーディーで確かな情報を提供したい」と喜びを語っている。
 放送番組は試験放送で好評だった「昭和歌謡」の音楽を中心に、地域の市民が参加するものや、地元の演奏家による演奏などを企画している。
 越野社長は、市内でボランティア活動をしている主婦だったが、1995年1月の阪神・淡路大震災をきっかけにFM放送実現に動き出した。ボランティア活動のため神戸に入った越野さんは、震災後に開局したコミュニティFMが、市民に「安否情報」「被災情報」「生活情報」などをきめ細かく提供していることを知り、“防災メディア”の必要性、有用性を実感した。
 「越谷でもぜひFMを」と2010年12月、ボランティアの仲間たちと「準備会」を立ち上げた。その約3か月後に起きたのが、東日本大震災だった。「すぐにも開局しなければ」の思いを強くし、広く市民に訴えると同時に、無線従事者の養成を始め、越谷市や総務省に設立趣旨の説明を行ってきた。12年3月に「株式会社エフエムこしがや」を設立。開局のための資金集め、電波状況の調査など地道な活動を続けてきた。
 越野さんは「構想から20年、準備を始めて6年。ここまでこられたのも、資金提供など、多くの協力者のおかげです」と話し、「放送局のサブネーム『ハロー・ハッピー』は、皆が幸せな気分になれるようにとの願いを込めました」と喜びをかみしめている。
 同市では、13年9月に竜巻被害が出て、昨年9月には台風の水害が発生するなどしたが、必要な情報が入らず、不安を抱えたままの市民も多かった。FM放送はこうした災害時に、行政などと連携して、身近な情報を随時、発信できるのが強みだ。
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