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障害者の就労施設を開設・北澤さん「アイルビーバック」

2016.4.4(越谷市)
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一般企業に雇用されるのが困難な障害者へ就労の機会を提供しよう―と、越谷市大沢の元会社員、北澤誠さん(57)が、同市大里に私費を投じて、障害者就労継続支援施設(A型)を開設した。46歳の時、脳卒中で倒れ、リハビリの後に職場復帰したものの、「左半身まひのまま、一般企業で働き続ける困難さ」を痛感した北澤さん。昨年12月に退職し、NPO法人を立ち上げ、貸事務所に障害者就労継続施設をつくった。名付けて「アイルビーバック」。「また、職場(社会)に戻ってくる」との意味で、1日からスタートした。

 障害者自立支援法によると、障害者就労継続事業には、雇用契約を結び給料をもらいながら必要な訓練を受ける「A型」と、雇用契約が困難な重度の障害者が通所して工賃を得る「B型」の二つがある。

北澤さんが開設した「アイルビーバック」は前者で、対象は18〜65歳。施設は県道足立越谷線沿いの貸事務所1階(約81平方b)を改築し、作業スペースと車いすで利用できるトイレ、相談室、流し台などを設けた。利用定員は18人。運営は、北澤さんが代表理事を務めるNPO法人「アイルビーバック」。

施設長の北澤さんのほか、スタッフは「職業指導員」「生活指導員」など4人。

 仕事は今のところ、菓子メーカーの「菓子箱」作り、商業用「ポップ」(紙媒体の広告)加工、リースタオルの整理など。北澤さんが依頼主を探して得た仕事だ。

 北澤さんは、大手繊維メーカー勤務していた46歳の時に脳卒中で倒れ、治療とリハビリで約6か月入院した。後遺症で左半身がまひしたが、リハビリを続け、言語障害を克服。車の運転もできるまでになった。 会社の理解を得て都内の職場に復帰したが、片手しか
自由にならず、パソコンや書類がうまく扱えない。5分の仕事が30分かかった。特にラッシュ時の電車通勤が困難を極めた。結局、11年間勤めたが、障害者の就労支援への思いが強まり、昨年12月、思い切って退職した。施設開設のため、北澤さんは、市内の県立大学社会福祉学科の教授ら専門家のアドバイスを受け、神奈川県内の同種の施設を見学して準備を進めてきた。  サポートする妻、和代さん(56)(元小学校教諭)も「活指導員」として働いている。
北澤さんは「今、増えているうつ病など精神障害者の方の社会復帰を応援していきたい。就労を通じて、生きがいや希望を持ってもらうことをも目標に運営していきたい」と話している。
<問い合わせ>アイルビーバックTEL940・3230、越谷市障害福祉課TEL963・9164。
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