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「地域包括ケア推進協議会」発足・医療と介護の連携で支援を

2015.9.21(越谷市)
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 越谷市は高齢者が地域で安心して暮らし続けるために、医療・介護・予防・住まい・生活支援が切れ目なく提供できるよう「市地域包括ケア推進協議会」を7月末に発足させた。市長の付属機関として発足させたもので、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、介護関係従事者、学識経験者、行政関係者の委員16人で構成。地域の特徴を生かした「越谷版」の地域包括ケアシステムづくりを目指す。従来の「介護保険運営協議会」とは別にこうした組織を作るのは県東部初。特に「医療」と「介護」の連携を図る。
 「地域包括ケアシステム」は国が提唱する制度。今年度の介護保険制度改正を機に、新たに設けられた。高齢者が地域で生活が維持できるように在宅医療・介護連携の推進と認知症施策の推進などがメイン。特に国が重点にしているのは地域に応じた「地域支援事業」に移行していくことだ。同市では、これらを受け、より地域に根ざしたものをつくろうと同協議会を立ち上げた。
 同市は、同協議会設立に向け、2013年から準備を始めた。同年5月から、医療、介護・予防、高齢者住宅、社会福祉、学識経験者ら現場で働いている12人が集まって「ワーキングチーム」を設置。越谷での介護サービスの課題について話し合った。同チームによる話し合いでまず、課題として挙がったのが「医療と介護の連携がなされていないこと」。「ケアマネージャーなど介護事業者に医療に関する情報が提供されていない」ため、情報がバラバラで、介護サービスプランを作るときに「リハビリ」などの医療と「訪問介護」などを組み合わせるのに余計な時間がかかるなど、利用者に負担をかけてきた。
 ワーキングチームは今年6月まで、5回の会議を経て、さらに発展させようと、同協議会設立にこぎつけた。今後は実際に連携させていくための市の施策づくりを提案する。さらにこれから増えることが見込まれる「認知症」について、多くの市民に理解を深めてもらう施策も考える。同市はすでに、ワーキングチーム監修で、今年4月に「認知症支援ガイドブック」を発行。市内の相談先などを一目でわかるようにした。
 同協議会の長友祐三会長(60)(埼玉県立大学・保健医療福祉学部教授)は「10年後、支援を必要とするすべての高齢者に医療、介護、介護予防、住まい、生活支援のサービスが切れ目なく一体的に提供され、人としての尊厳が保たれ、安心して生きがいを持って暮らしていける越谷市になるよう、多くの市民の声に耳を傾けながら、越谷版の地域包括ケアシステムを構築したい」と話す。
 今後、市は同協議会の意見を聞きながら施策を作って行く。同市の鈴木俊昭福祉部長は「協議会委員の皆様は、医療と介護の専門領域で活躍されている方々であり、越谷市の地域特性に適う地域包括ケアシステム構築に向けて、有益な意見や提案をいただけるものと期待している」と話していた。
 今後、地域に根ざした医療と介護サービスが期待される。

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