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園児たち「デジタル教材」で勉強・文教大生が特別授業

2015.7.27(越谷市)
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 子どもたちに「環境」について学んで親しんでもらいたいと、越谷市の文教大学教育学部心理教育課程の学生が、独自にデジタル版教材を作成した。3日、同市大竹の大袋幼稚園(竹村厚子園長)に同課程の今田晃一教授(文教大教育研究所所長)と学生70人が訪れ、年長園児64人を相手に、タブレット端末や絵本を使った読み聞かせなどの特別授業を行った。幼児教育におけるデジタルの可能性について同大学と幼稚園が研究しているもので、教材としてアナログとデジタルをつなぐことの重要性を考える良い機会になったようだ。

 この取り組みは、同学部心理教育課程の選択授業「マルチメディア教材論」の一環。今回は同幼稚園の教諭のICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)研修として園児の「特別活動」として、実施された。同幼稚園では、4年前からタブレット端末のiPadを導入し、お絵描きや写真・映像の撮影と編集などで活用してきた。次の一手として、デジタル教材を教諭自ら作ってみようと企画された。
 同幼稚園体育館を会場に行われた特別授業には学生は3、4人体制で18班に分かれて3、4人の園児を30分間担当し、「授業」を行った。iPadを使用し、オリジナル教材を使って、自然や生物などの動画の「環境」や、「ぶたぬきくんもりへいく」などの「絵本」を動画にしたものなどを園児に見せた。「動く絵本」のようなディスプレイを見て園児たちは「すごい」「かわいい」などと歓声を上げて喜んでいた。
 続いて、紙の絵本を使って学生が朗読し、「環境」や絵本の内容の理解を深めた。この間、別の学生はiPadを使って、園児たちの様子を動画撮影。最後にこの動画を「振り返りムービー」として、ディスプレイで視聴し、園児たちは自分たちの映っている動画にさらに感動し「心に残る授業」を実演した。
 同園の竹村園長(58)は「タブレット端末は映像と音が出るので、園児の興味を引きます。補助教材として、とても有効だと思いました」と話していた。
 参加した学生の一人、3年生の松尾大介さん(21)は「文科省が提供するプログラミングというソフトを使って教材を作った。キャラクターも出てきて、園児たちの興味を引いたようです。デジタル教材への反応は良く、絵本の読み聞かせ時にも集中力があった」と充実した様子。同じく、4年生の渋生田遥香さん(21)は「子どもたちがiPadの画面に出てくる動物を指で触れると絵が変わって動くという工夫をしました。これは端末の操作の練習にも役立ちました。今後はこのソフトを幼稚園児でも扱えるように研究したい」と話していた。
 同4年生、白石和さん(21)は「クイズに正解すると音が鳴るところに子どもたちは興味を持ってくれたようです。今後は幼児教育でデジタルの特性である音や映像の活かし方を研究したい」と目標を定めたようだ。
 指導した今田教授(56)は「今、教育現場では能動的な学習をするアクティブ・ラーニングが求められている。この中核をなすのは体験であり、ここから知識を得る教育方法が求められる。今回、学生、園児、幼稚園の先生が一緒になって学び合える場を共有できたことは大変意義深い」と感心した様子だった。

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