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目指せ「スペシャリスト」・「千寿葱」研修生に2人

2015.7.14(越谷市)
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 越谷市は全国的に有名なブランド野菜「千寿葱(せんじゅねぎ)」を生産するスペシャリストを育てる「新規就農・農業後継者育成支援事業」をスタートさせた。同市は第1期生の研修生2人を選抜し、1日、同市増森の市農業技術センターで「開講式」を行った。
 2年間の研修を受けるのは、本多正隆さん(25)=越谷市平方=と斉藤史弥さん(19)=同神明町=。埼玉県農業大学校を卒業して就農を目指している本多さんは開講式で「おいしいネギを作る技術力と、それを適正な価格で売る経営力、この二つを学ぶために2年間しっかり学んでいきたい」と決意表明した。高橋努市長は「研修中の経験の積み重ねが、今後就農し、農業を継続していく中で大きな糧となると思います。研修が終了する2年後には、本市の農業を支える人材に成長されることを期待したい」と2人にはなむけの言葉を述べた。
 同事業は農家の高齢化と後継者不足が深刻なため、県の協力と国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用して行う。2010年度から4年間に渡って市が実施した、イチゴ観光農業の経営者を育成する「都市型農業経営者育成支援事業」に続く第2弾の農業後継者育成事業だ。今年度の事業費は約800万円。
 今回、ネギ作りの指導をするのは、市内の農業生産法人「楽農三恵園」が市からの委託を受け、同法人が所有する同市中島の約6000平方bの畑を使って栽培する。栽培指導は市内向畑で「千寿葱」を生産する農業、染谷朋和さん(38)が主に行う。研修では、栽培方法だけでなく、出荷や流通・物販の現場研修も行い、農業経営全般を学ぶ。研修生には月額15万5000円が支給される。
 約200年前から生産されていたとされる千寿葱は明治期、東京の鍋料理屋やそば屋で「とても甘くて、煮くずれせず、口に入れるととろける」などと評判になった。現在は、関東圏の高級料理店を中心に流通している。越谷市のネギの生産量は作付面積82fで、収穫量2110d、出荷量1880d(いずれも2006年度)で県内4位を誇る。
 調理師免許を持つ、斉藤さんは「市場に出せるネギを作れるように頑張りたい。将来は自分で作った野菜を食べてもらうレストランもやってみたい」と夢を語る。本多さんも「地域の代表となることを夢見て、立派なネギ農家になれるよう、同期の斉藤君と共に研修に励みたい」と抱負を話していた。
 同市では農業就業人口が1428人(2010年)と5年前から比べ543人と約3割減少し、平均年齢も66・0歳と5年間で2・1歳上昇し、深刻な状況で対策が急務になっている。

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