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患者と家族にやさしい施設を・山本美紀子さん「未来のいえ」を設立

2015.3.16(越谷市)
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 24時間看護体制のある「緩和ケア・ターミナルケア」施設を作りたい||。越谷市の看護師で元越谷市医師会立訪問看護ステーション管理者の山本美紀子さん(63)はこのほど、NPO法人「未来のいえ」を設立し、同施設を作るための資金集めと市への協力を呼びかけている。末期がんの患者や重度障害、要介護者が住み慣れた地域・家庭で最後まで自分らしく生きるという理念を実現するために、在宅介護を支えるために医療処置のできるショートステイの施設づくりを目指す。

 山本さんは、看護師として大学病院や民間病院に勤めた後、1995年4月に地元医師会立の訪問看護ステーションを立ち上げ、16年間管理者として、越谷市内の在宅介護の現場に関わってきた。介護保険制度が始まる前から、在宅医療の現場で訪問看護を行い、多くの困っている人を見てきた。「7年間もお風呂に入っていない人、何十年も外へ出たことがない人など、一人ひとりと向き合い、希望を叶えることで笑顔を見ることができた」と山本さんは話す。
 介護保険が導入され、助かった人もたくさんいるが、一方で人工呼吸器などの医療器具をつけた人や末期がんの人は既存の老人保健施設や特別養護老人ホームなどの施設では対応してくれない。「一番介護が大変な人が置き去りにされている。在職中に、そんな家族から『一晩でもぐっすり眠りたい』という声をよく聞きました」(山本さん)という現実にぶつかり、「介護の共倒れで、介護に疲れた人が殺人で命を絶つなどの悲劇が絶えない。そんな社会をなくしたい」との切なる願いが山本さんを動かした。
 山本さんが考える施設は、24時間の看護体制で、末期がん患者や難病患者、重度障害者などたくさんの医療処置が必要とされる人が、自宅以外でリフレッシュしリラックスできる場(ショートステイ)を作り、ゆっくりお風呂に入ってもらい、おいしいものを食べてもらう。ショートステイ(1日〜8日程度)してもらうことで、介護する家族の心と体の休息ができる。さらに在宅介護する人の緊急な用事を支える「緊急時対応」や24時間の電話相談窓口に設置などだ。
 場所は越谷市神明町の旧越谷市小児夜間急患診療所を希望している。今年3月1日に東越谷の市保健所1階に移転したため、その跡地として、建物を市に譲ってもらおうという考えだ。敷地約944平方bに鉄骨造り2階建ての建物(延床面積約510平方b)で築13年の施設。建物を改修して、機械浴のできる特別浴室や料理を作るための厨房、ショートステイ8床の個室などを作る計画。
 山本さんは、すでに2013年10月に高橋努・市長に、同診療所跡地を同施設として、利用したいと「要望書」を提出している。これに対して、越谷市の新井厚美・地域医療課長は「小児夜間急患診療所跡地は、これまで医療機関だったので、地元の越谷市医師会に話をして、今後も医療機関として使ってくれることろに、有償で売却することを検討しているが、今のところ打診はない。今後、山本さんの要望も含めて、来年度、総合的に判断していく」と話している。
 山本さんは今後、実現を目指して市と協議を進めていく。

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