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抜群のシルエット技術・馬場さん技能五輪「洋裁」で優勝

2014.12.22(越谷市)
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 越谷市袋山の縫製会社・プラス・ワン(土田邦夫代表取締役)の社員、馬場悠菜さん(20)が11月28日から12月1日まで、愛知県名古屋市などで開かれた「第52回技能五輪全国大会」(厚生労働省、中央職業能力開発協会、愛知県主催)の洋裁の部で見事、優勝した。初出場で初優勝の快挙。馬場さんは来年8月にブラジル・サンパウロ市で開かれる「世界技能五輪」に日本代表として出場する。馬場さんは「幼いころから、洋服づくりに興味があったので優勝はすごくうれしい」と喜びを語っている。

 技能五輪は、全国から選抜された青年技能者が職業の技の日本一を競うもの。今回が52回目。21歳以下の都道府県で選抜された人が対象。競技種目は洋裁のほか、機械組み立て、抜き型、精密機械組み立て、機械製図、旋盤、自動車板金など41種目。
 今回の全国大会には約2400人が出場。そのうち洋裁には14人が出場した。洋裁競技は今回、女性用のオーダージャケットを製作するのが課題。パターンと材料(布)が与えられ、2日間計10時間の制限時間で製品を完成させるというもの。裁断からミシンでの縫製、ボタンホールなどは手かがりで行うなどして仕上げのアイロンやボタン付けまで、細部にわたって完成度の高い作品を競う。
 審査のポイントは20か所。一番のポイントは全体的なシルエット。そして襟(えり)と袖の左右のバランス。さらにボタンホール、裏の袖口など手作業のところもチェックされ、縫製の精度がきちんとされていることがポイント。
 優勝した馬場さんは「初めての出場で自信はありませんでしたが、優勝にはびっくりしました。作品のジャケットはシルエットが上手に出せたのが良かった。大会1週間前にヘルニアを患ってしまい、コンディションは良くありませんでしたが、結果には満足しています」とうれしそうに話していた。馬場さんは県立越谷総合技術高校服飾デザイン科の卒業生。ファッション系の職業を目指して洋服のデザインから縫製まで学んだ。
 馬場さんが勤めるプラス・ワンは事業所内に認定訓練校「中央洋裁高等職業訓練校」を持つ施設。通常勤務の後、夜間に学校に通い馬場さんは毎日勉強を続けている。休日も会社の好意でミシンが使用でき、布も格安で購入できるなどバックアップした。土田社長(65)は「今回の優勝は馬場さんの努力とやる気の成果。日ごろから真面目に取り組んでいる。こちらは勉強できる環境を作ってあげることしかできませんが、本人の自信にもつながるのでは」と笑顔で話していた。
 同社は大手アパレルメーカーの下請け工場。主に婦人服の製造をしている。これまで、23人が「技能五輪全国大会」に出場しており、過去2人の優勝者を輩出している。馬場さんは「会社ではまだ半人前なので、さらに技術を身につけたい。将来は技能五輪の審判役の検定員になるのが夢です」と目を輝かせていた。来年の世界技能五輪は洋服のデザインから審査があり、今後はデザインの勉強にも力を入れていく。

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