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県立大生と中国人留学生が「神楽友好」・9月、中国語に訳し上演へ

2014.7.28(越谷市)
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 越谷市の県立大学の学生と同大学に留学中の中国人留学生が一緒になって、日本の伝統芸能の神楽について、中国語訳の作業をスタート。今月17日に翻訳を終えた。これは、9月26日に彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市)で開かれる「第8回江戸里神楽公演」に向けて、準備を進めているもの。同公演ではステージに神楽を解説するための日本語と中国語の字幕を電光掲示板で設置。日本の若い人から中国の人にも神楽を理解してもらおうという試み。同公演は同大や県内の学生が中心になって、学生実行委員会をつくり、公演に向け、準備を進めている。

 今回、公演する「江戸里神楽」は、坂戸市の大宮住吉神社に伝わる物語性の強い神楽で、現在の東京都内の一部で行われる江戸里神楽の源流となっているという。舞台に立つのは大宮住吉神楽保存会だが、毎年学生が運営。県立大で講師を務める斎藤修平さん(68)が学生実行委員会をつくるために学生や支援者を集めるきっかけをつくった。
 中国語訳にチャレンジしたのは、県立大3年の芦田彩希さん(21)と中国人留学生4人。4人は中国山西省の山西医科大学看護学科で学ぶ学生たち。日本の看護・医療を学ぶために県立大に留学した。芦田さんも昨年1年間、中国・山西大学に留学し、中国語を学んだ。日常会話は中国語や読み書きができるようになったため、挑戦した。
 翻訳は5月から開始。ふだん使わない単語も多く、英訳も合わせて行い、中国人留学生の協力で一つひとつ、訳していった。毎日、授業が終わってから、教室に集まって、パソコンも使いながら日本語の解説と合うように仕上げていった。解説文はA4の紙に36枚にもなり、約2か月かけて完成させた。
 芦田さんは「中国の留学生の方に助けてもらい、ようやく完成しました。私自身も神楽をよく知らないので、とても勉強になった。日本の伝統文化を知る良い機会になった」と充実した様子で話した。留学生の晧雅(こうが)さん(21)は「中国にない単語も多く、難しかった。日本の伝統文化にふれて興味を持てた。ぜひ公演を見てみたい」と笑顔で話していた。
 講師の斎藤さんは「日本と中国の関係は政治レベルでは冷え切っていますが、学生交流は平和です。日本の伝統文化をテーマに学生たちは、お互いの持てる力を発揮してくれました」と目を細めていた。
 学生実行委員会のメンバーたちは、公演に向け、入場券の販売などに走り回っている。実行委員長の県立大4年・大園萌永さん(21)は「多くの支援者の方の協力で、入場券も順調に販売しています。公演は字幕を用意して、だれもが分かるように工夫しました。私たちのような若い世代の人にも見てほしい」と呼びかけている。
 公演は午後2時、午後5時30分の2回。各346席。午後2時の部はもうすぐ完売する。入場料は1000円。
 <入場券の申し込み・問い合わせ>斎藤さんTEL090・9953・0299、メールyfe78576@nifty.com。
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