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2校で「世界一大きな絵」制作・北越谷小と蒲生第二小、PTAが協力

2014.3.10(越谷市)
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 越谷市立蒲生第二小学校(代田代次校長、児童713人)の全校児童が描いた「世界一大きな絵」が完成。昨年6月に完成した同市内の北越谷小学校(針谷重輝校長、児童324人)の児童が描いた絵とドッキングされ、一枚の絵として、2016年7月に開催されるブラジル・リオデジャネイロ五輪会場に日本787市町村と世界163か国代表の子どもたちが描いた絵が一枚の絵として縫い合わされ、「世界一の大きな絵」として展示される。両小学校が描いた絵は2020年の東京五輪会場にも展示される予定で、両校関係者は「子どもたちが描いた絵で世界がつながるのは、素晴らしい。東京にも展示されるということで、児童たちも五輪への関心が高まる」と喜んでいる。

 今回ドッキングして完成した絵は5b四方の大きな絵で、このうち蒲生第二小児童が制作したのは縦2b、横5bの下の部分。絵は白い布に6年生児童が6本の木を描き、その木の周りにほかの児童が絵の具を手に付けて手形で葉を模した。空に向かって大きく木が成長していく様子を表現した。右上には「夢」の文字も書かれている。昨年11月の学校行事「がまっ子まつり」のイベントとして制作した。
 昨年6月に完成した北越谷小の絵は「世界がつながる」をコンセプトに、児童が校内で大切に育てている貴重な植物・フジバカマと校舎、校章に世界の国旗が描かれた気球を描き、背景はスカイブルーで気球が空を飛んでいるイメージにした。2枚がドッキングしたことで、蒲生第二の木(地面)と北越谷の空が見事にマッチしており、一体感のある絵に仕上がった。
 2校ドッキングの話は、北越谷小学校の元PTA会長の山下とも代さん(47)が市内全小学校に「一緒に制作しませんか」と呼びかけ、賛同したのは蒲生第二小だった。蒲生第二でもPTA(坂ア洋祐会長)が中心となって、製作した。授業を使っての制作は困難なため、PTAと学校が一緒になって取り組むイベント「がまっ子まつり」で作ることにした。
 坂ア会長(50)は「北越谷小の絵を見て感動して、蒲生第二の子どもたちにもこの感動を味わってほしいと、手を挙げました。立ち木に葉をつけるというアイデアは児童から出たもので、参加した児童全員が一つにまとまり、素晴らしい絵が完成した。皆、絵の大きさにびっくりしています」と喜ぶ。
 布をミシンで縫い合わせるなどバックアップした、北越谷小の井上康恵会長(33)は「絵の内容については、何も打ち合わせはしませんでしたが、蒲生第二小の児童が描いた絵は北越谷小の児童が描いた絵とうまくドッキングして、びっくりしました。両校の子どもたちにとって、とてもいい経験になった」と笑顔で話していた。
 初の埼玉県代表に尽力し、今回のドッキングの立役者である、元北越谷小PTA会長の山下さんは「今回、市内全小学校に呼びかけて、蒲生第二小が賛同してくれて、一緒に作品が作れたことに感動しています。子どもたちの絵も立派ですが、実現できたのは学校や地域の方の協力があったおかげです。東京五輪にも展示されるので、子どもたちにとってもいい思い出になるのでは」と話していた。

 「世界一大きな絵」は世界の文化交流と平和推進事業などを行うNPO法人アース・アイデンティティ・プロジェクト(河原裕子会長、本部・東京都大田区)の活動の一つ。世界の子どもたちが国や宗教・人種を超えて、1枚の「世界一大きな絵」を完成することで、世界共通の喜びを分かち合い、世界平和に対する意識を育てるのが目的。1996年から始まった活動で、今回も世界各地から絵が集まり、1枚の絵に縫い合わされる。これまで埼玉県内では北越谷小だけが選ばれていた。
 今回、絵を受け取った同プロジェクトの稲吉紘実理事長は「2校での合作は日本では初めてではないか。子どもたちは絵を通して、世界とつながることで、小学校の良い思い出になれば。ドッキングされた作品は平和へのメッセージが伝わる素晴らしい作品です。今回の絵は東京五輪会場でも展示し、五輪を盛り上げたい」と話していた。
 蒲生第二小の代田校長は「大変意義のある事業を紹介してくれて良かった。今回、学校イベントの一つとして、児童たちも楽しく参加してくれて、元気いっぱいの子どもらしい作品に仕上がり、いい思い出になったと思う」と話し、北越谷小の針谷校長も「市内の小学校が連携し、一つの作品に仕上げるのは、児童たちにとってもいい経験になったのでは。世界の国々は結びついており、絵を通して国や民族、宗教を超えて1つになり、平和を願う大変意義のある活動だと思う」と目を細めていた。
 この縫い合わされた世界一大きな絵は東京五輪で展示後、平和のシンボルとして、被爆地・広島市立本川小学校の平和資料館に保存される。

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