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「阿波踊り」を地域活性化の切り札に・南越谷商店会が「教室」など企画

2013.6.24(越谷市)
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 「阿波踊り」を活かした商店街とまちの活性化を。越谷市の南越谷商店会(吉澤勝治会長、会員60店)は、国(中小企業庁)の「地域商店街活性化事業」に採択され、今年度、400万円の助成金を得て、独自の事業に取り組むことになった。日本三大阿波踊りにまで成長した「南越谷阿波踊り」を商店街の集客に活かす作戦で、越谷コミュニティセンター・ホールを会場に毎週、阿波踊りの「公開練習会」を開くほか、月2回の「阿波踊り教室」を開催し、老若男女だれもが気軽に参加できる機会を設ける。また、クーポン券付きの「商店街マップ」を作成し配布して、多くの集客を狙う考えだ。

 南越谷商店会は、新越谷駅東口周辺の商店でつくる商店街。1979年に大型店(ダイエー南越谷店)が出店し、隣接のコミュニティセンターの開館などもあり、越谷市内最大の商業ゾーンとして、にぎわいを見せていた。ところが、4年前、「イオンレイクタウン」が市内に開店し、これまで集客の中心だった「ダイエー」の集客力が大幅に低下。昨年、売り場面積の規模縮小を余儀なくされている。こうした影響は周辺商店へも顕著で、買い物客が激減するなど深刻な事態になっている。
 一方、南越谷阿波踊りは毎年8月に、南越谷地域で開催され、2日間で約60万人もの来場者があり、越谷市を代表するイベントになっている。この「にぎわい」を年間通して活かせないかと、今回、同商店会が考え、「南越谷にかつてのにぎわいを」の願いを込めて、アイデアを出し、自治会と市観光協会などでつくる「南越谷阿波踊り実行委員会」の協力も得られたことから、コミュニティセンターを会場に「公開練習会」「教室」を7月から開催することになった。
 さらに、地域の魅力を紹介するための「商店街マップ」を作成する。B6判変形サイズのオールカラー24nの小冊子で、クーポン券付き60店とクーポンなし40店の計100店を紹介。商店会会員以外の店も紹介し、会員増強も図る狙いもある。4万部発行し、店や駅などで配布予定だ。マップのクーポン利用者と阿波踊り見物客などで一気に買い物客増加を狙う。
 同商店会の吉澤勝治会長(73)は「地域の皆さんが阿波踊りに自由に参加できる場を提供し、地域コミュニティの促進と併せ、魅力ある商店街を広くPRして、この地域全体の活性化を図りたい」と話す。このほか、フリーマーケットの開催や「農産物直売所」の設置をはじめ、将来は「レイクタウンと南越谷を循環するワンコインバスの運行をし、レイクタウンのお客さんを南越谷に呼び込みたい」とのアイデアもある。
 「阿波踊り公開練習会」「阿波踊り教室」は「南越谷阿波踊り」に参加する連が交代で行い、来館者に無料で見てもらい、興味のある人には踊り方を簡単にレクチャーし、舞台で踊ってもらう。本場徳島の「阿波おどり会館」で実施している「毎日踊る阿波踊り」のイメージで行うという。これらの体験者らには8月の「南越谷阿波踊り」にも出てもらえるよう連の育成にも力を入れ、商店街とイベントの活性化のダブル効果を狙う。
 南越谷地区はJR武蔵野線・南越谷駅と東武スカイツリーライン・新越谷駅が交差し、県内有数の利用者の多いエリアとなっている。しかし、隣のイオンレイクタウンの開店後、南越谷での買い物客が激減。単なる通過地点となってしまった。大型店の出店は予想をはるかに超える影響があった。「かつてのにぎわいをもう一度」という関係者の切実な願いは国の補助を得て、実現できるかどうか注目される。

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