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初出品で受賞・彫刻の藤波さん

2013.6.11(越谷市)
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 越谷市大里の専門学校生・藤波千乃さん(19)は、彫刻の部の「心」で埼玉県議会議長賞を受賞。初出品で初受賞の快挙だ。「彫刻の勉強を始めて1年。初めて県展に出品したので受賞には驚いています。大変光栄なことで、これに満足せず、精進していきたい」と謙虚に話す。
 自身もびっくりの受賞作品は砂岩を使った、存在感のあるものだ。工具のグラインダーを使って中央を丸くえぐり、楕円形に鏡面研磨した。ウオーターサンダーという水を使った「やすり」を使ってていねいに仕上げた。作品は石の色の黄色から山吹色に光り輝き、今にも動き出しそうな躍動感あふれる作品だ。大きさは横70a、縦40a、奥行き40aと大きなもので、「重くて、大人4人がかりでないと移動できない」ほどの重量感。
 「優しく、やわらかい、温かみのある石として表現したかった。人間の中にある温かい心を石で表現したら、こうなった」と藤波さんは笑顔で話す。粘土を使って何度も模型を制作し、イメージが決まったところで、石に彫刻した。約4か月かけて仕上げた力作だ。「立体感を出すため、カーブの部分に2本の線を出すのに苦労した。ノミを使って繊細な削りが必要でした。また、ただピカピカに光沢を出すだけでなく、荒い質感も部分的に出しました」と苦労を話す。
 伊奈町にある美術専門学校彫刻科の2年生。もともと絵が好きだったが、高校時代の美術の授業で出会った伊藤正人講師にすすめられて、彫刻を勉強することに。専門学校に入学後、伊藤さんの指導を受け、彫刻漬けの日々。昨年秋には、さいたま市美術展覧会に初出品し、産経新聞さいたま総局賞を受賞し、自信をつけた。「連日連夜の(彫刻の)制作でアルバイトをする暇もありません」と藤波さんは苦笑いだが、すっかり彫刻のとりこに。来年は美大への編入を目指し、現在は猛勉強中だ。
 「将来は美術に関連する仕事をしたい。彫刻の技術を生かせるジュエリー(宝石)づくりにも興味があります」と未来を見据える目は輝いている。

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