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大袋中で来月から授業を動画配信・不登校生徒らの手助けにも

2013.1.28(越谷市)
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 いつでも、どこでも授業が学べる。越谷市立大袋中学校(大西久雄校長、生徒377人)で、2月から全教科の授業が動画配信される。題して大袋中授業動画サイト「まなぼ〜画」。生徒、保護者、教職員だけの限定公開で、生徒の復習や欠席時の勉強に活用してもらうほか、不登校生徒の対応にも活用する。同校によると「公立中学校での授業動画サイトは全国で初めてではないか」としている。同校は8日に、学校フェイスブックを活用した、キャリア(職業)教育で文部科学大臣表彰を受けており、その活用の一環で動画配信を始めるもの。現在、すでに各教科でテスト配信が始まっており、同校では「動画配信で学習への興味を持たせて、確認学習してもらい、学力向上につなげたい」としている。

 「まなぼ〜画」は、同校がこれまでフェイスブックを活用して、「キャリア教育」として、地域や国内外のプロの職業人と交流してきたが、これに興味を示した都内のホームページ制作会社・メディアチャンネル(末吉正成社長)が同校に無償での協力を呼びかけ、実現したもの。制作からサーバーの管理まで、学校の手間がかからず、いわゆる外部支援によって配信する。
 同校では、これまでiPadを使った授業やフェイスブックを使ったキャリア教育授業をはじめ、パワーポイントソフトを使ったプレゼンテーション発表会などパソコンなど情報端末を駆使した教育に力を入れている。同校の大西校長は「これまでの情報教育の一つの到達点として、授業の動画配信は長年、構想を温めてきた。公立の中学校として、費用もかけられないため、外部支援でようやく実現した。学びのサポートとして、全教科で活用したい」と充実した表情で話す。
 実際の動画は英語、数学、国語、理科、社会の5教科に加え、保健体育、技術家庭科、音楽、美術まで全教科をカバー。各教科の学習単元(英語の「動詞の活用」など)ごとに実際の授業風景を撮影。ポイントを5分から10分程度にまとめて編集し、サイトにアップする。映像に映るのは教員と黒板だけ。プライバシーに配慮して生徒の顔は映さない。重要なところは黒板に書いた映像が静止するなど、生徒が自宅に帰って復習に使えるよう配慮した。大西校長は「復習だけでなく、不登校生徒への自宅での授業対応にも使うことができ、学習への興味を持ってもらうことができる。さらに教員サイドでは授業が『記録』されることで、指導力アップにもつながる」と期待する。
 同校では、8日にフェイスブックを活用した「キャリア教育」が文部科学大臣賞を受賞した。現在、学校から社会・職業への移行が円滑に行われないなどの課題に直面し、重要度が増している「キャリア教育」の充実と発展に顕著な功績が認められ、市教委と県教委の推選を受け、表彰された。2月19日に文科省で表彰式が行われる。
 同キャリア教育は昨年10月から全校生徒が授業で活用している。フェイスブック上に開設した「キャリア教育」コーナーにアクセスすると、27の職種に対し、地域や全国、世界から90人もの人が書き込みを寄せ、生徒と交流を図っている。医師や公務員、翻訳家や冒険家など多種多様な職業人が協力。生徒からは「何を勉強したら(その職業に)なれますか」「苦労するところはどこですか」などの質問にそれぞれ丁寧に答えている。同時に地元の文教大も協力して「学びのページ」も開設。英語の単語の覚え方や地理の地名の覚え方など、勉強の方法を生徒がフェイスブック上で聞いて、学生がていねいに答えるなど、学習に駆使している。
 地域の人や地元の学生、企業など学校だけでなく、さまざまな協力者を得て、上手に情報教育に取り入れている大袋中。これらの取り組みはきっと生徒の学びの礎になるはずだ。

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