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若者2人「観光イチゴ農園」開園・定植終え、1月オープン

2012.11.5(越谷市)
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 越谷市増森の農業、前田寿樹さん(32)と東町の農業、藤井永多さん(28)がそろって来年1月5日に観光いちご園をオープンすることになり、10月にハウスでの苗の定植を終えた。開園するいちご園は前田さんが「越谷いちごの樹」、藤井さんが「千疋いちご園」と名付けられ、準備に大忙しだ。2人は越谷市の観光農業の経営者を育成する「都市型農業経営者育成支援事業」の第1期研修生で2年間の研修を終えて今年6月に卒業したばかり。2人は開園にむけて、共同で準備を進めていて、ハウスの建設から苗の定植まで一緒に汗を流し、お互いのハウスに毎日通っており、男の友情が育てるイチゴだ。2人とも「2年間勉強した成果をこれから発揮したい。いちごに集中して農業に取り組んでいく。多くの方に来ていただきたい」と意欲に燃えている。

 前田さんの「越谷いちごの樹」はハウス4棟(約12e)、約7700本の苗を植えた。藤井さんの「千疋いちご園」はハウス3棟(約9e)、約7300本の苗を植えた。どちらも種類は「章姫」と「紅ほっぺ」の2種類だ。2人とも8月初旬から準備を始め、まず、ハウス作りからスタート。業者に頼らず、自分たちでビニールを購入し、炎天下の中、手でビニールをはったのをはじめ、かがまないでいちご狩りができるよう、「高設栽培」と呼ばれる専用のポットの設置まで、すべてを自分たちの手で行った。
 ポットには専用の土を購入し、それぞれを手で入れてから苗を植えていった。準備に約3か月を費やし、10月下旬にようやく定植を終えた。前田さんは「夏の炎天下の中の作業がとてもきつかった。イチゴの苗をすべて植えたときは、ほっとした」と振り返る。藤井さんも「1人での準備作業は無理。2人だからできた。暑さには参りましたが、農業は体力勝負ですね」と話していた。
 2人とも家が農業をしていたため、後継者として、市の「都市型農業経営者育成支援事業」に応募し、研修生から勉強を始めた。2人とも、イチゴを育てるのは初めてだったが、市の支援と専門家の指導を受け、観光農園に必要な栽培施設の設置から、栽培管理、収穫販売、接客、さらに育苗までじっくり学んだ。
 今年6月に無事に卒業し、予定通り独立した。ハウスの材料費はもちろん借金。2人とも「家が一軒建つくらいの費用はかかっています。無事に返済できるよう、経営を勉強していく」と将来を見つめる。慣れてくれば規模拡大も狙っていく。
 苗を植え、これからが本番。寒い季節を迎え、暖房も設置したり、実の成長を妨げる葉の除去など作業は数多い。おいしいイチゴができるかは手間にかかっている。前田さんは「イチゴはデリケートな植物。手間を惜しまず栽培しないと、おいしいものができないことは研修のときに分かったので、手間暇かけて育てたい」。藤井さんも「苗を毎日観察して、苗の成長をきちんと見守ることが大切。温度管理が重要になってくるので、寒い時期は気をゆるめずに、暖房したりして、苗の管理をしっかりと行いたい」と話している。
 同育成支援事業は今年度から新たに4人(18歳〜33歳)が7月から、研修をスタート。第2期生としてイチゴ栽培を勉強している。越谷の新たな農業の核となる「いちご観光農園」経営はこれからの農業を担う若者たちに夢を与えることができるかどうか。前田さん、藤井さんたちの新たな経営に期待したい。

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