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携帯、パソコンで「メンタルチェック」・8月から「こころの体温計」スタート

2012.8.6(越谷市)
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 心の悩みや心配を一人で抱え込まないでと、越谷市は8月から携帯電話とパソコンから心の状態をチェックできる、メンタルチェックシステム「こころの体温計」をスタートした。サイトにアクセスして15問程度の質問に順に答えていくと、金魚・ネコ・石・水槽などのキャラクターによって分かりやすく表示され、相談窓口への案内もするというユニークなもの。全国的に増え続ける自殺者に歯止めをかけるのが狙いで、同市では相談窓口の周知に力を入れる。携帯電話やスマートフォンから「ストレス度」や「落ち込み度」が分かる親しみやすいもので、市民への普及を図る考えだ。

 「こころの体温計」導入に至る背景となった自殺者は全国で1998年以降年間3万人を超え、その9割が何らかの精神疾患を持っていた可能性があり、対応の緊急性が求められている。埼玉県内でも2010年度1642人と交通事故死の8・3倍にもなっている。越谷市でも自殺者は増加傾向で、1995年に41人だったのが、2010年には84人と2倍以上になっている。
 越谷市によると、同市での2010年の自殺者の年代は20〜50歳代の働き盛りの人が48人(57・1%)と最も多く、性別で見ると、男性30〜50歳代が25人(29・8%)を占めている。原因を見ると健康問題が55人で全体の65・5%を占め、その内訳は「精神障害」が最も多く、次いで「病苦」となっている。精神障害の半数以上を占めるのが「うつ病」だという。
 同市では、これまでも心の健康教室や自殺予防講演会などを開催し、相談窓口の周知に努めてきたが、40〜50歳代は仕事で忙しくなかなか参加できない状況にある。一方で携帯電話の普及率は90%を超えており、1人1台を持つ時代になっている。このため、市で実施する講座などに参加できない年齢層の人でも携帯電話を使えばセルフメンタルチェックができると考え、同システムを立ち上げることにした。
 同システムのソフトは、同市の意向に沿うように都内のソフト開発会社「フィッシュボウルインデックス社」が独自に考案し開発した。開発費は40万円。管理費は月2万1000円。なお内容は異なるがサイトを使ったセルフメンタルチェックシステムを導入しているのは県内で所沢市と深谷市だけとなっている。県東部では初の試みだ。
 「こころの体温計」は個人情報の入力は不要で利用料は無料。越谷市のホームページのトップページから「こころの体温計」をクリックするとメンタルチェックの画面に移動し、市民か市民でないか、年代を指定すると、質問画面が表れ、睡眠状況や職場環境などの質問を順番に答えていくと「現在のこころの状態」が表示されるしくみ。金魚鉢が表れ。赤い金魚や黒い金魚、ネコ、石などで自身のストレス状況が分かる。
 9月からは生活習慣病予防を目的にした「メタボリックシンドロームチェック」、12月からはアルコール依存症をチェックする「アルコールチェック」モードも登場し、総合的な健康チェックが可能なシステムにバージョンアップする計画だ。
 同市の荒川和弘保健医療部副参事は「ゲーム感覚で誰もが親しめるものを目指した。一人でも多くの方に相談窓口を知ってもらい、悩みがある方に窓口に気軽にアクセスできるシステムを考えていきたい」と話している。
 <問い合わせ>越谷市市民健康課TEL978・3511。

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