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デザイン帯を作る・近藤さん、県展工芸で美術家協会賞

2012.6.12(越谷市)
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 越谷市東越谷の近藤絹子さん(67)は、工芸の部で「路」(経緯絣・たてよこかすり)で埼玉県美術家協会賞を受賞した。2008年の県議会議長賞に続き、2度目の受賞だ。「今回の作品はこだわって作った作品なので、受賞はうれしい」と喜びを語っている。
 受賞作品は絹糸で作った帯。「畦道をイメージし、丸い模様をつけた。平坦ではない人生を路として表現したかった」と近藤さん。絹糸を染めるところから始めるこだわり派。絹糸は群馬県産のものを購入し、自宅で煮出して、染色しやすくしたところで、今回はヤマモモなどを使って「草木染め」で色をつけた。糸ができたところで、自宅にある機織り機を使って、糸一本一本から作品(布)に仕上げていく。
 「模様の丸をつくるのが大変。イメージ通りに円形にならないので、一つ一つ微妙に形が違う。縦横に織っていき、糸が浮いているように見える『浮き織り』にも挑戦しました」と近藤さん。糸作りから約半年の時間をかけて制作した力作だ。
 市内南荻島出身。結婚し、子育てに一段落ついた1997年に近くの、越谷市中央市民会館ギャラリーで開催していた「織物展」を見に行き、感動。「自分の手で布ができるなんて。挑戦したい」と主催者に話して、隣の松伏町内のサークルに入会したのが始まり。同町中央公民館でサークル活動として、「卓上機」と呼ばれる小型の機織り機からスタート。
 取り組んでいくうちに本格的な機織りに挑戦したくなり、2007年に千葉県松戸市の工芸作家・小島秀子さんに入門し、新たな作品作りが始まった。その前には群馬県高崎市の染色作家・山崎清樹・樹彦親子に「草木染め」を学び、糸を染めることから始められるようになった。
 県展には2007年から毎年入選を果たしている。地元、越谷市展では、市長賞2回、市議会議長賞、奨励賞と4回受賞し、2008年からは無審査での出品になるほどの実力を持つまでになった。「糸と織り方の模様を探求していきたい」と近藤さんの織物への情熱は冷めない。

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